SnowManのパパドル

＊パパの葛藤 ページ30

カメラマンさんの指示に従ってポーズを取りながらも、頭の中はもやもやしていた。


さっきは少し言い過ぎてしまったかな、という思いはある。


けど、最年少だからといって甘やかせるのは良くないし、他のメンバーがラウールには甘過ぎるくらいだから、自分はしっかり叱らないとバランスが取れない。


ーー親ってほんと大変だよなぁ。


翔「はぁ.........」


舘「どうしたの、翔太」


翔「べっつに。なんでもね〜.........」


舘「ラウのこと気にしてるんでしょ」


翔「分かってるなら、わざわざ聞くなよ」


舘「ふふ、そんな顔するなって。会報用の写真なんだから、もっと楽しそうにしなきゃ」


翔「なんでお前、そんなに楽しそうなの」


舘「ん〜？翔太の父親っぽいとこ見ると、なんか嬉しくなっちゃうんだよねぇ」


翔「なんだよ、それ」


舘「ラウールはSnowMan全員の息子みたいなものだからさ。真っ直ぐに育って欲しいんだよ。俺たちは褒めるばっかりになっちゃうけど、悪いことしたら叱ることも大事だからね」


翔「なら、たまにはお前も叱る役目をやってくれよ」


舘「俺？俺はラウの父親じゃないもん。気持ち的には家族だけど、子供を叱るのは親の役目でしょ」


翔「俺だけ嫌われ役かよ。ぜってー今日1日、ラウから口聞いて貰えないわ」


舘「何言ってんの。子供がパパを嫌いになるわけないだろ〜」


クスクスとやけに楽しそうな笑い声が癇に障る。


パシャパシャとシャッターが切られる中でポーズを取りながら、隣で澄ました顔をする幼馴染みを睨んでやった。

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