佐久間さんちは今日も幸せ11 (ページ12)

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＊浮所くんと阿部ちゃんページ12

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亮「はい、では今日の講義はここまで。課題の提出期限は再来週だから忘れずにね」

『はい』

亮「どうしても間に合わない時は僕のところに直接来てね。進行状況によっては少し待つことも出来るかもしれないから」

講義で使ったパソコンや資料を手早く片付けて教室から出ると、後ろから追いかけてくる足音がした。

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浮「阿部先生！」

亮「あれ浮所くん。どうしたの」

浮「少しお話したいことがあるんですけど、お時間もらってもいいですか？」

亮「構わないよ。課題についての質問？」

浮「え〜と…まぁ、そんなところです」

亮「じゃあ廊下で立ち話もなんだし、研究室の方に行こうか」

浮「ありがとうございます。あ、荷物半分持ちますね！」

亮「あ…っ、ありがとう」

亮平が持っていた資料を上からさっと半分取ると、並んで廊下を歩き出した。

いつも思うことだけれど、彼は現役アイドルなのに全く浮ついてないし、大学でもかなり真面目な部類の学生だ。

課題やレポートも遅れたことはないし成績も優秀で、本人が希望するなら院にも進めるだろう。

(アイドルだけにしとくのはちょっと勿体ないんだよね)

ーーなんて余計なお世話かな…と思いつつ、隣を歩く端正な横顔をチラッと見遣った。