雪男＊詰め合わせ

天然たらしな王子様（めめこじラウ） ページ3

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〜某バラエティ番組の企画で無人島脱出計画に挑戦中の、目黒さんとこーじくん〜



kj「はぁ〜、しんど。お前の分かりにくいボケに付き合ってると、体力消耗すんねん」

m「は？そのセリフ、そっくりそのまま返してやるよ。こっちの方こそ、その無駄に高いテンションに合わせて疲れてんだよ」

kj「なんやとー！ライトとレフトの区別もつかへん、バカ目黒のくせに」

m「うるさいな。口ばっかり動かしてないで、手も動かせよ。いつになったら火着くの？俺、お腹空いたんですけど」

kj「うっさいわ！さっきから一生懸命やっとんねん、ボケっ。お前が口出しするから集中でけへ
.............ッ、いってぇェェ！！！」


よそ見をしながら作業をしてたら、火種をこすっていた棒が勢いよくふっ飛んでしまった。
すり傷だらけの手が摩擦で擦れて、あまりの痛みに悲鳴を上げた。









とっさに手を広げると、皮がむけたところから血が出ていた。
無人島生活で荒れてボロボロになった掌は、とてもアイドルのものとは思えない悲惨さだ。


kj「あちゃ〜...........やってもうたわ」

m「ちょ、康二大丈夫かよ。ばんそこうもらってこようか」

kj「待てって。こんくらい平気や。ちょっと痛かったけど、傷は大したことあらへん」

m「傷口にバイ菌が入ったらどうすんだよ。消毒だけでもしとけって」

kj「あかん。カメラ回ってるし、今中断したら撮り直しになってまうやろ。こんなん舐めときゃ治るわ」


俺たちから少し離れた場所を見ると、茂みの奥に設置されたカメラが、こちらに向けられていた。
火起こしの場面はNGが続いて、もう4テイク目だ。そろそろ決めたい。

心配そうな目黒を安心させるように笑ってみせると、いきなり腕を掴まれた。

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