佐久間さんちは今日も幸せ6

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照「えっ、いきなり何取り出してんの？」


滝「それピアッサー？深澤、まだ開けてなかったんだ」


辰「へへ。実は前からハタチになったら開けようって決めてたんです。ちょうど大千秋楽の日が誕生日だから、記念に開けちゃおうかなって」


このことはメンバーにはもちろん、岩本にも言っていなかったから、面食らったような顔をしている。


でもまぁ、俺自身は成人になったタイミングで開けようって、結構前から決めてたんだよね。


滝「意外だな。深澤って高校生くらいにもう開けてそうなイメージあるけど」


照「俺は中坊の頃にはもう開けてたっすけどねー。ふっかはチャラついてるくせにピアスはしてなかったよな」


辰「チャラついてるは余計だよ！」


照「茶髪にチェーンジャラジャラして、チャラついてたじゃん。今も大して変わらないけど」


滝「佐久間と深澤は高校時代イキってたよね(笑)ハイカットのブーツコツコツさせて、入りたてのジュニアをビビらせてたもんな〜」


滝沢くんにまでチャラいなんて揶揄われて、地味に凹んでしまいそうだ。


缶に残ったチューハイをヤケ気味に飲み干すと、いじけたように口を尖らせた。


辰「はいはい。どうせ俺はチャラいですよ。ついでにピアスも空けて、リアコ枠目指すから」


照「拗ねんなって。そーゆーとこ可愛いよな」


耳元で岩本の柔らかい低音が響いてドキリとする。


クスクスと笑いながら伸ばされた長い指先が、ピアスホールを開けるために露わになった片耳に、するりと触れてきた。

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