I need you！ vol.2 (ページ15)

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One Pair XⅢ T ページ15

《『愛してる』以上の言葉》か。

宮田から俺への言葉は、ベタだけど

《ずっと一緒にいて下さい》。

当たり前でしょ？って思うけど、ちゃんと気持ちが途切れないように、お互いが努力しなきゃいけないのは分かってる。
そして、宮田が俺と一緒にいる為にココを守ろうとしてくれてることも、より強くなろうとしてくれてることも分かってるよ？

しかも、俺にはアレしろコレしろなんて言わねーの。
だから、俺は自分の足で自分の力で立ってられる。同じ歩幅で肩並べて歩きたいからね。
ま、俺からはアレしろコレしろ言っちゃうんだけど。

勿論、いつも何処かに不安はある。
大好きと思えば思うほど、変わることが怖い。
心は変わっていくものだから。
変わらないものなんてないから。
変わることを恐れていては、何もできないと知ってるのにさ〜。

まぁ、だからこそどうせ変わるなら、新しい《愛してる》に更新したいよね。

『うりゃっ！』
『おわっ！？おまっ、今体当たりしないでっ。コーヒー持ってっから！！衣装！』

わざと狙ってます。

『危なかった〜。ん？俺のチョコ消えた。』
『俺のやるわ。』
『ありがと……って、これ、俺がキープしといたやつぅ！』
『チョコだけで太ろうとすんな？』

困った顔の宮田の口に、きのこのチョコとお煎餅を交互に放り込む。

『太れ〜太れ〜…。』
『タマ、ん…その…おまじないやめ…ンっ。』

あ、リスみたい。ほっぺたパンパン。

『むぅ。俺のお煎餅は食えないって言うの？』
『んが、はへまふ。』
『んふふふ〜。』
『んふふっ…。』

一緒にいると楽しくて、どうしてもいっぱいいじめたくなっちゃう。
驚いた顔も、困った顔も、拗ねた顔も、結局受け入れてくれる笑顔も全部可愛くて。宮田をいじめる度に、新しい宮田を発見してはまた好きになる。参ったね、こりゃ。

…ん。大好き。

ありゃ？また俺だけが《愛してる》更新しちった。

でも、お前も知ってるんでしょ？
コレがお前だけに見せる顔だって。
薄っすら気付いてるくせに、体当たりも肩パンも受け止めてくれるもんね。
お前だけに見せる顔、嬉しいんでしょ？

宮田とずっと一緒にいる奇跡を守る為に、俺にできること。
それは俺がココで強く立ち続けること。
歩き続けること。
彼を愛し続けること。
そしたら、きっと…愛し続けてくれるはず。

俺の《愛してる以上の言葉》？

《これからも俺のおもちゃでよろしく》かな。

あ、《俺(だけ)の》ね？

fin.