One Pair �将� M ページ14
タマが潔癖症……かぁ？？
あんまり感じないけれど。
掃除は大好きだよな。ヒマさえあれば掃除。
生活の動線の中に掃除があるから、掃除上手だなとは思う。
作業した端から片付けていくんだよね。しばらくそのままにしとくってことがないの。
お風呂場や洗面所の鏡なんか、車の水アカ防止用ワックスかけてたし。しかも業務用をわざわざ購入してた。
床の染みも業務用使ったら、染みは取れたけど色がハゲたって落ち込んでたっけ。
電化製品のコードとかも見えないように裏から回して棚に入れて。
そんなにキレイにして……誰か女の子でも呼ぶのか？？なんて、時々疑心暗鬼になっちゃうけどさ。
『いただきまーす。』
『お先に…ん〜、やっぱりそっちも美味そうだな。』
出前の担々麺を綺麗に啜りながら、俺の炒飯を見るタマ。
『ん。美味いよ。食べてみる？』
『ん。』
あ〜んと口を開けて待つツバメの子。レンゲで口に運んであげると素直にがぷり。
『ん、美味し。』
ともぐもぐしながら、さっきテーブルに落ちた担々麺の汁の滴をティッシュで拭いている。
そのティッシュで、俺の口許も拭いたりして。
…え〜と、潔癖症じゃあねーな。
『俊くん、汗。』
今度は、新たなティッシュで俺の額の汗を拭いて、それで自分の口許を拭ったり。
…ん。絶対に潔癖症ではない。
俺のほうがエレベーターのボタン触るの嫌だったりするから、ちょい潔癖症気味かもね。
『……何？』
『ん〜ん。可愛い嫁だなぁって。』
赤くなる顔を誤魔化すように鼻をごしごし擦るのがまた可愛い。
『今日のブログは？また天気のこと？』
『ん。嘘書けないし。』
嘘つけないとこは潔癖かもな。
毎日毎日、例え数行でも書き続けてるタマのブログ。もう５年目になる。
ファンが楽しみにしてくれてるし、やめたら心配されるから、どんな小さなことでも書き続けて。
照れ屋なタマだけど、メンバーの誰よりも、ちゃんとファンと毎日繋がり続けているんだ。
本人は、ココまで来たら途絶えるのも気持ち悪いからって言うけどね。
そうか…ファンとの約束を守り続ける姿勢も潔癖っちゃ潔癖かな？
『可愛いね、タマ！好き。』
『何度も言うなって。もういいわっ！』
『……ん〜、分かった。じゃあ、もう絶対言わないね。』
耳まで真っ赤にして視線を落とし、またテーブルを拭きながら、タマか呟いた、
『……嘘！もぉ〜っ、そういうことじゃなくてさぁ…。』
んふ。俺には簡単に嘘ついちゃうんだけどね。
fin.
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作者名：みあん | 作成日時：2021年5月11日 23時
