Oh！No！ �� F ページ25
『宮田はタマへの愛も過剰だよね〜。』
俺たちの１０年を振り返る雑誌のインタビュー中にちょいとタマに振ってみた。やたらに素直な言葉が返ってきた。
『番組で告白されて…《こんなに好きだったの？》って。』
笑った顔で赤く恥じらいながら。
いや待て？その前から《世界で一番好きなのはタマ》は言ってた気がするけど……まあ、更に大々的にテレビで言ってくれたんだから、さぞかし嬉しかったんだろう。しかもオンエア乗ったし。
ああ、なんて可愛い生き物たち、捕獲したい！できればペアで！
あ、インタビュアーさん、引き攣ってない？大丈夫？
『最初はこういえば盛り上がるだろうなって思って言ったんだと思ってたんだけど…。』
勿論、俊くんは本気ですよ。
タマへの愛だけは、なるべく嘘ついたり誤魔化したくないってさ。
『まあ、本当に仲良しだしね〜…。』
ニッコリ笑って《ハイ、この話題はここまで》の合図。
はいはい。次ね。こうなると俺は渉の話しなきゃいけないしね〜。
『ガヤ〜、あれはナイスパス〜。』
『何？そんなに惚気たかったの？？』
タマはにたりと笑った。
次の取材への移動車の中で、親指立てられる。
『最近、あの人活躍しすぎて、俺たちのこと知らない人とも出会うじゃん。あんなチャーミングだと誰に襲われるとも限らないし。あーいうのも適度に入れとかないと。入れすぎは下品だろうけど適度に…ね？』
おおぅ、タマデビル。
『編集でカットされない？』
『さっき、告白って何？って訊かれたから、中井さんの番組で〜って、教えておいた〜。』
タマデビル、動画も見せたらしい。
さすがだわ。いや、もはや怯えるわ。
さっきのナシ！捕獲したくない〜。俊くんナデナデでもしようもんなら、多分命狙われる！
『んふふ〜、カットしませんように〜！』
そのあどけない笑顔は１０年前と変わらない。
言ってることはまあまあインパクトデカいけどな。
微笑みながら、携帯に何か打ち込み始めたその顔を見ていると、俺も安心するのは何故だろうね。
メッセージを送る相手はきっと、今めっちゃ頑張っているあの人。
ほんと変わんないわ、君たち…いや、みんな変わってないか。
変わったと言えば、俺、メンバーのこと好きすぎてさ、それぞれが幸せなら、もうそれでいいって思うようになった。
10年前は、何が何でも７人で生き延びてやるって思ってたのにな。
…でも、揺らがない自信もあるんだ。
結局、７人の幸せはココにあるって。
fin.
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作者名：みあん | 作成日時：2021年5月11日 23時
