Where？ T ページ35
体調悪かった週を乗り越えてライブ２箇所目終わりました。
はぁ、しんどいのも忘れるくらい楽しかった〜。みんなありがと。
で、次の日も６人一緒に収録。ここんとこ濃厚にメンバーと過ごしてます。
何があってもさ、わちゃわちゃしてるとなんだか安心するよね〜…。
…と、いうのも。ま、なんちゅうか、うちの事務所がえらいことになりまして。あれよあれよという間に事務所のタレント全員が放り出さ…間違えた。事務所が作る新しい会社にエージェント制でマネジメントを受けることになりました。
しかも、本日！事務所の名前が変わります。
俺たちが骨を埋めると覚悟した会社が、実質消えちゃう日なんです。
……てか何それ。どーいうこと？
今までと何がどう変わるのか、ただ今みんなでお勉強中。勿論さっぱり分からん。
中井さんたちが辞めて俺たちの状況が変わり、
コロナ禍でお仕事の形態が変わり、
ミツが抜けてやっぱり何かが変わり、
次は事務所問題で契約から何から何まで変わるってか。
まさに激変。
何よりさ、俺たちの誇りが傷つけられた気がしてさ。
どんなにアイドルらしくないって言われても、どんなにブサイクだと言われても、俺たちはこの伝統ある事務所のアイドルだってことがプライドでさ。
その大切な名を全否定されるって……やっぱりちょっと…。
『…タマ？』
撮影の休憩中そんなことを考えてると、隣に座った宮田が俺の顔を覗き込んできた。
『まだ調子悪い？？』
俺限定の心配症さん。そんな顔すんな？
『んにゃ。ちょっと咳が残ってるけど大丈夫っ。世界は色々変わってくんだなって考えてただけ〜。ま、やってみなきゃ分かんないよね〜。』
『んはは！そうだな〜。何があっても俺たちやり続けられるとこまでやるって決めたしね。俺たちの中身も培ってきたものも変わる訳じゃねーし。それにさ〜あ…。』
宮田はニッコリ笑ってみせる。
『俺、タマと一生一緒にいる。それだけは絶対変わんねーもん。だから何があっても頑張れる。』
今日は、俺たちが人生懸けて駆け抜けてきた世界が一変する日だ。
それでも…。
『んふふ〜…知ってた！！』
………神様、俺に宮田をくれてありがと。
今まで何度も呟いた感謝をまた心の中で呟きながら、俺は宮田の手をきゅっと握った。
こんな気の重いはずの日だって２人で笑い合えた。
何が変わろうとも、今日はいい日だ。絶対明日もいい日になるに違いない。
俺たちが握ったこの手を離さない限り。
fin.
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作者名：みあん | 作成日時：2023年1月21日 0時
