I need you！ (ページ7)

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Oh！Sit！ Ⅱ N ページ7

『ケツ痛～、宮田のバカ！マッサージ！』
『う……はい、ただ今。』

畳の上でうつ伏せで寝転がるタマの上に、馬乗りで懸命にマッサージする宮田。

『宮……。』
『はい、何なりとお申し付け下さい。』
『んじゃ、セバスチャン、タオル取ってこい。』
『はい！』

返事早っ。
前から思ってだけどさ、ホント宮田はタマに甘い。何でも言いなり。文句は時々言うけど、ほぼほぼ言うことを聞いてあげてる。
俺たちにも優しいけど、もうちょい文句言われるし、いつまでもしつこく根に持つくせに。

ちょっとタマが羨ましい。俺だって、宮田好きだし仲良くしたい。笑いのことも相談したいし。ニコニコ隣で笑っててほしいんだよな。
メンバーとして、俺は宮田と同じグループになれて良かったと、今では心底感謝している。最初はキモいと思ったけど。千賀とはまた違う、背中を預けられる逞しさとやり遂げる力強さがあるのよ。

とにかく、宮玉観察を続けていると一つ分かったことがあった。
それは、２人が子どものように仲良しで、お互いに大切にし合っているということ。

相手がガックリした時に膝に置かれる手。
何かと肩に回される腕。
座る時にくっ付くお尻。
優しく見守る瞳。

そして、２人でいる時に表われるやわらかさ。
片方がいない時のせつなさ。

これは確かに、他のメンバーに対する気持ちとは違うんだろう。
一番近いのは、多分《恋》？

『タマぁ！』
『ん？どしたぁ？』

うん、何気ない言葉のほうが優しい。
タマ、宮田が好きなんだな。

『うりゃ！』
『あっ！ったく、お前は～！』

タマのボディアタックを甘んじて受け止める宮田。
宮田、タマが好きなんだな。

……宮玉観察、おもろっ！

『何？また宮玉？』

千賀が俺の目線を読んだ。

『うん。日記付けようかな？観察日記。』
『まあ、分かりやすいよねー。見てて飽きないし。』

お前も割と分かりやすいぞ？と言うと、千賀は俺の顔をじっと見てきて首を傾げる。

『二階堂は読みにくいね。素直に顔に出るほうなのに、時々考えすぎて明後日の方へ行っちゃうからさ。』
『えっ！そうなの？』
『多分ねぇ、この中じゃ最も一般的常識人なのは二階堂。でも、それが嫌なのも二階堂。だから、宮玉みたいに破天荒なカップルに憧れちゃうんじゃない？』

ぐうの音も出ない。めっちゃ読まれてる。俺の相方は、観察日記でも付けとるんか？

『まあ、あれは唯一無二だから。』

千賀の言葉に妙に納得して、俺はまた宮玉を眺めた。

fin.