I need you！ (ページ40)

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No Bet. Ⅳ T ページ40

『今晩、何食う～？』
『お寿司とか？』
『う～ん、ガッツリ食いたいかも。』

２人とも午後は休みだったから、久々にドライブついでで来た倉庫型量販店。
米と肉、ゲームしながら食べるお菓子も入れて、うちに置いておく宮田のパンツと新しい２人のスリッパ入れて、ベランダに置く椅子なんか眺めたりして新婚気分。

歩くのは疲れるけど、たまに来るとつい買っちゃうんだよな。あんまり見ないアメリカ系シンプルデザインあるし、大容量で売ってるし。
まぁ、入れすぎてレジでびっくりすることあるけどさ。感覚麻痺しちゃうんだよね。気をつけよ。
今日は宮田がお財布だから、タオルも入れた。あ、お酒も買うか。宮田来る時用。

『入口のピザは～？』
『さっき結構並んでたからやめとこ？』
『…お、ここに冷凍中華あるぞ。』

今は冷凍食品が充実してるからラクだよね。だから宮田は冷凍食品大好き。包丁使わなくてもいいもんな。

『焼飯買っとこ～。』
『餃子もいいよね。こないだテレビで大食いやってたけど、１００個くらいなら俺も余裕で食えるわ～。』
『………ほぉ。』

丁度、視界にあった冷凍餃子１００個入りが俺の好奇心を刺激した。

『よし、やってみよう。』
『はい？』
『餃子１００個チャレンジ。』
『……タマ？今日はキスしないってこと？』

ん？そういう問題？
いやいやそんなに大量に食えない問題はさておき、ニンニク臭いとキスできない問題のが大事なの？？？

……ふ～ん。んふふ～。

『２人とも食べたら気になんねーんじゃね？精力付くし。牛乳飲んだらいいらしいし、飲む口臭サプリあるけど？』
『…精力…えと明日、俺仕事…。』
『じゃ、たっぷり精力付けないとねっ！』

キスしたいなら、その後まで面倒見てもらわなきゃな！

だけど、帰ってからが大変だった。冷凍とは言えうちのフライパンで２０個ずつ焼くのが限界で、５回焼いて、次々と宮田の前に置いた皿に放り込み、それでもお皿がないから最後はフライパンごと出した。

宮田は最初のうちは軽快に美味いっと口に入れていたが、１０個も食べないうちに、見る見る元気がなくなっていく。

『１００個食うまで帰さねぇからなっ！』
『は、はいっ！』

俺もお腹がぽんぽんになるまで餃子を詰め込んだけど、いや、もう修行だ、修行！

結局食べきれず、宮田は見事にお泊まり決定。
でも、お腹いっぱいすぎて運動はできなかった……キスはできたけど。

うん、もう家で大食い大会はやんない！

fin.