I need you！ (ページ33)

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One Pair Ⅴ T ページ33

『メンバーの中で王子様？宮田さんですね～。自分で言ってるし。』

幼女用漫画誌の撮影とインタビュー。
最近の幼女漫画誌はスゴい。
もう現実の男性を意識させちゃうんだなぁ。ま、それでも【王子様】のグラビアってとこが、何か可愛らしくていいよね。たくさんお花を使った綺麗な写真を撮ってもらった。

俺も最初はうちのグループの王子様って言ってくれてるファンがいたんだけど、宮田が王子様の地位を確立してきたからね。俺はグループのセンターではあるけど、王子の嫁っていう立場になっちゃった。
だから久々に王子様扱いで、ちょい気恥ずかしかったりもする。

そこへこの質問。そりゃ答えはあの人しか出てこない。

宮田の王子様っぽいところ…。
優しくて物腰が柔らかいとことか？
俺を大切に守りたいと思ってくれるとことか？
その割にガンガン攻めてくる時も…それは幼女にはNG。
お姫様抱っこしてくれる時もあるよね、俺が体重落としてる時なんか…いや、それもNGか。

思わず触ったり舐めたりしたくなるような綺麗なお肌。
抱きたくなる、もしくは抱かれたくなるほど色っぽい大きな瞳。
滑らかな首筋。
噛みつきたくなるお鼻。
撫で撫でしたくなるサラサラの髪。
美しい身体つき……。

いやいや、全部言うたらあかんやつ。

…え、え～と、宮田の王子様っぽいところで、幼女に言えるところってどこだ？？？

『あ、ウインクしてくれます。』

咄嗟に出たけど、それって王子様かぁ？

《タマが来ると思って、布団カバーとシーツ洗っといた～》

なんて言って、ウインクしてたんだよね、こないだ。あらヤダ可愛い…と、ついつい押し倒された記憶が甦る。

結局、王子様は野獣に変身しましたとさ。

……って、何の回想してるんだ。
いやいやいや、もっと分かりやすいエピソード捻り出せ、俺！

『５万５千人乗りの白馬を持ってるらしいので、一緒に乗って美味しいご飯食べに行きたいです。』

発売した漫画誌を見ると、流石に『５万５千人乗り』はカットされていた。

世の中の姫たちを幸せにしたいと努力する男。
でも、俺にとっては王子様でもありお姫様でもあり、時々野獣。

コレを読む彼女たちがもう少し大人になったら、宮田の魅力の虜になるかも？

まあ、それまでは俺が王子様ってことにしといてね？

fin.