I need you！ (ページ21)

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Sugoroku T ページ21

人生ってゲームかも。
でも、ヤベーことしたいならヤベーくらい準備してれば、何かあっても完璧に近いパフォーマンスできるでしょ？

『はい、サイコロ。』
『タマ、この双六ってもしかして…。』
『んふふ～。』

用意したのはアルバムの特典に入ってた双六。だけど、全てのマスに上から四角い付箋メモを貼って、裏に新しい指示を書いておいたの。

『また手間の掛かることを…。』
『んは。サイコロ振って～。』
『こ、怖い。怖すぎる。』

うるへー、こないだのお返しだもんね。
まさか１００回『俊くん大好き』を言うのが、あんなに気持ちいい…じゃない、難しいとは思わなかった。結局、次の日の仕事ギリギリまであのローション効果抜けなかったからな。ラジオで良かった、身体とろとろだったもん。
ジェンガの仇を双六で取ります。俊くん、今日は逃しませんよ～。

『３。めくるよ？』
『ん？何々…《キス１分間》！？』
『はい。』

宮田が読み終わらぬ内に、グッと肩を抱き寄せ口付ける。

『…１分間測ってる？』

宮田の質問には答えず、思う存分に唇を味わった。そんなの俺の体内時計です。

『…んっ、タマ…長い。』

やんわり押しのけられた。ま、いっか。まだまだマスはある。

『まさか、こんなのばっかり…？』
『普通のもあるよ？』
『のも？』

宮田が渋い顔をした。

『５！《エビバデ２０秒ダンス》。』
『え？マジで普通のあるんだ。』
『当たり前じゃん。』

俺だってサイコロ振るんだから、対策に抜かりはない。適当にダンスして、宮田の番。

『４…《身体を３分間触らせる》！！？』
『はいっ！』

今度は背中から抱き寄せた。３分？知らん。
パジャマの中に手を差し込み、とにかく抵抗する気力もなくなるほど思いっきりとろんとろんにしてやる。

『……も、もぉ…やっ…。』
『俊、続ける？それとも降参？』
『くっ…ま、まだまだ。』

宮田がよろよろしながら、サイコロを俺に渡してくる。いつまで持つかな？

『２…ん？同じマス？じゃ、俺が…。』

宮田に捕まる前に、更に付箋をペロリと１枚めくった。

『んふ、《お水一杯一気飲み》。』
『はぁっ！？付箋二枚重ね？？』

用意しておいたお水をゴクゴク飲んで、舌舐めずりしてみせた。
そぉ。何度やっても君は俺には勝てない仕組みなんです。

『降参する？』
『ま、参りました…。』
『んふふ～。俊くん、行こ。』

戦う気力が失せた宮田の手を引いて、寝室へ向かう。
何事も準備は大事だもんね～、俊くん？

fin.