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次の日、ミヤタさんがお車にたくさんのらいとやシャベルやスコップを積み込み、キタヤマさんが何かを大量に詰め込んだりゅっくさっくをお車に放り込んだ。
タマさんはダイニングで、何故か7人の首からお守りをぶら下げてる。
『何コレ?』
『うわ〜、カッコイイペンダント…じゃないだろ!なんでこんなことすんの??』
『まぁ、用心の為に…夕方の公園で怪我しないようにねっ。』
『逢魔ヶ時だからって、それほどぼんやりさんじゃねえわ!』
ねぇ、僕も連れてって!!
僕がタマさんに飛び付くと、タマさんは僕をナデナデしながら呟いた。
『…ドンブリはお留守番。』
そこへキタヤマさんが入ってきて、タマさんにリードを渡す。
『いや、ドンブリも連れて行こ。もしかしたら必要かも。』
ミヤタさんも頷いた。
『タマ、ドンブリと離れないでね?』
………僕はタマさんのぼでぃがあどしろってことだよね?
ということは、やっぱり覚悟してるんだ。
『え?タイムカプセル掘り起こしに行くんだよね??小学校の時の…。』
センガさんが少し不安そうに訊いてきたから、キタヤマさんが笑う。
『モチのロンよ。ただ、暗くなるからさ。ま、用心よ、用心。ほほほ〜。』
他のみんなも訝しげなお顔。
そりゃそうだよね〜、お3人だけ、こんなに準備万端なんだもの!明らかに不審な動きだよ?
とにかく2台のお車に分かれて、僕たちは出発した。
僕はお車の中で、昨夜のキツネさんのお言葉を思い出す。
《……ああ、あのことだね。キタヤマに身体を借りた時に視たよ。》
何があったの?
《その掘り起こすモノに記憶がくっついてるのさ。…少し厄介な記憶が。めんどくさいけど、それも愛した記憶だねぇ。》
害があるの?
《……記憶だけならいいのだけど、もう一つのモノの力と一緒になってしまっているようだから。解放するなら、またそれだけは封じるか、早くモノと分けてやったほうがいい。》
モノって何?アヤカシさんのこと??
記憶を操った木のアヤカシさんのような…。
《そうだねぇ、そこのモノだよ。長いことそこにいた道具さ。みんながそれに思い入れがあるから早く力を持ったようだね。かなり力があるようだ。
記憶というのはね、それ自体はただの記憶。思い出だ。でも、時にそれに影響された妖と結び付くと、変に力を持ってしまうことがある。大抵は力が弱いから、まぁ害があるほどでもないのだけど。
3人もあの時危なかったようだねぇ。なんとか封じたようだよ。》
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作者名:みあん | 作成日時:2021年11月12日 19時