ひとくふう荘４ (ページ2)

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りのべえしょんしてからも、ひとくふう荘に７人が集まってからも、お父さんは初めてのご帰宅だから、ちゃんとご挨拶したいって。
みんな律儀…てか、真面目さん。

きっと、お父さんもみんなを大好きになるね。

…あ、お車の音だっ！！

バンッバンッとお車のドアの音もした。

みんな、ダイニングでお茶を飲んだりテレビ観たりゲームしたりしてたけど、その音を聞いて慌てて立ち上がった。

『おっ？帰ってきたみたい！』
『手伝ってくる〜。』
『横尾さんは、コーヒーね！』
『任しぇてっ！』
『ドンブリ、行くぞ？』

実はね、お父さんの為にみんな頭を突き合わせて、た〜くさん計画したんだぁ。
長い間、お外に出てないお父さんにいっぱい楽しんでもらいたいんだって。夜には帰らなきゃいけないから、計画的にしなきゃね？

んふふ！喜んでくれるといいな。

…まぁ、僕はもぉそれどころじゃないんだけど。

ガヤさんが引き戸を開けてくれた途端、僕はお外へ飛び出した。
駐車場にはタマさんたちと車椅子…の上のお父さん！
マスクしてても分かるよ？僕の大好きな大好きな匂いっ。

バルコニーから走り出した僕を見つけたお父さんは、ハッと背中を伸ばす。

『…ドンブリっ！！』

僕は全速力！短い距離だけど！！

そして、お父さんのお胸にじゃんぷ！！！

お父さん、お父さんっ！お帰りなさいっ。
会いたかった。
僕、お父さんに会いたかったっ！

びっくりしてるけど、ニッコニコのくっしゃくしゃになるお父さんのお顔を舐める。
ペロペロペロペロ…お鼻が取れちゃいそうになるくらい！
お父さんのお膝の上に立って、お父さんを抱っこして、いっぱいいっぱいい〜っぱいお顔を舐めまくった。

『ぅわぁぁっ、分かった分かった！ドンブリ、もぉええって！！』

そう言いながらも、お父さんはしっかり僕を抱き締めてくれる。

シワシワのくっしゃくしゃなお顔、大好き！
お父さん、大好きっ！！大好きーーーっ！！

『あ〜あ、じいちゃんの顔なくなりそう！』
『んははっ！やっぱり、おじさんには敵わないね〜。ドンブリが１番大好きな人なんだ。』

タマさんとミヤタさんが、ニコニコで僕たちを見てる。
みんなのことも大好きだよー？
でもね、お父さんはやっぱり特別なんだもん！

『じいちゃん！お帰り！』

ガヤさんとキタヤマさん、ニカさん、センガさんが後に続いて走ってきた。

『お久しぶりですぅ。北山です。』
『二階堂です〜。以前お庭貸してもらってキャンプしてた…。』