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仲良く並んで飛び立ち、巣に帰っていくカラスさんたち。

…良かったねぇぇ!またねっ!!

僕はしっぽをコレでもかというほど振り回してお見送りした。


ああっ、本当に嬉しいなぁ!
奥さんも賢くて可愛らしいとても素敵なカラスさん!あの紳士的な二枚目カラスさんにピッタシっ。んふ。美男美女かっぷるだよね〜。
あ、カラスさんの美しさの基準分かんないけど〜。素敵ステキ〜〜。


…そうだ!みんなにどうやって伝えたらいいのかしらん?
カラスさんが大切なひとと会えたんだよって。
あ〜ん、お話したい〜っ!分け合いたい〜っ!
ミヤタさんも気にしてたものね?この幸せな再会を教えてあげたいなぁ!



けれども、それはすぐに叶えられたの。

次の日の朝…。

『俊くん!見てっ!?』

僕のお散歩に行く為にバルコニーに出たタマさんが小さく叫んだ。


あら!カラスさんと奥さんがバルコニーの柵に止まっている!!


ミヤタさんが慌てて出てくると、カラスさんたちはバサリと飛び立ち、やっぱりお空を一回転して、お言葉にならないお言葉を残して飛び去っていった。


『ぅわあ〜っ!会えたんだ…。』
『俺たちに報告しにきたんだ。スゴ…。』
『カラスの恩返し?なんとも律儀!!』

ミヤタさんはニコニコ嬉しそうに溜め息をついてる。

『はぁぁ!良かったっ。』

タマさんもとっても楽しそう!

『お相手も可愛いカラスさんだったねぇ。』
『一回りちっちゃな感じがお似合いだったねぇ。カラスでも可愛い女子ってあるんだな!』

…あ。

『………やっぱりちっちゃい女子が好きなんだな?』
『はっ?』

……え〜と。タマさんのお目目がお座りしました。ついさっきまでニコニコしてたのに…。


今日はまだ《友だちの日》だね〜。ツンです。


『デッカい男で悪ぅござんしたね…カラスにつつかれてそのデカい鼻削ってもらえ?』
『た、タマさん…いきなりホラー?』
『るせーっ。俺だってビビりですぐキョドる毛深い男なんてヤダっ!』
『こないだはソコが可愛いって言ってくれたのに…ぐすん。』
『ぐっ…。もぉいい!ドンブリのお散歩、お前が1人で行ってきて。』
『……いやいやいやいや、何、このスッゴい冤罪感。』

お散歩バッグを投げつけられたミヤタさん。
う〜む。流石にコレは可哀想ですよ?


…じゃ、今朝の僕のひと工夫を。


『わんっ!』

僕は離されたリードの持ち手を咥えて、とててっとタマさんの足許へ。そして、しっぽをゆらゆら揺らす。
僕の気持ち伝わるかな?

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作者名:みあん | 作成日時:2021年10月26日 1時

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