ひとくふう荘 (ページ44)

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ドンブリとばかっぷる。ページ44

今日は《恋人の日》です。

あ、世間一般的にではなくて、ひとくふう荘でのタマさんとミヤタさんだけのルールです。
１週間の内、２日間だけ２人が誰憚かることなくイチャイチャできるの。みんなは見て見ぬフリをします。…僕も。
あと、お休みが同じになったら、いれぎゅらあで《恋人の日》になるそうです。

で、本日はいれぎゅらあの日。

…え？外はダメなのか？？
ん〜。僕とのお散歩では毎日お手手繋いだり、肩を寄せ合ったりは…あとは僕の知らないとこなので分かんない。
たまに一緒に帰ってきたりするから、きっとそれなりにでえとはしてるはず……。

僕はタマさんとミヤタさんが幸せそうに笑うお顔が大好きなので、本当は毎日《恋人の日》でも構わないんだけど。

小学校から仲の良い幼馴染の７人のバランスの取り方はそう簡単には変えられないだろうし、恋人になったからって２人を切り離して考えるのもおかしい。２人の為に他の５人が遠慮していなきゃいけないのもどうなのか。
…という配慮で２人が自ら編み出したひと工夫。

ずっと仲良くお友だちと生きていく為の、２人の大切なひと工夫なんです。

『んとね〜、次はチョコ〜！』
『はいはい。あ〜ん。トシくんは甘えんぼしゃんでちゅね〜。』
『あ〜ん。だってタマが甘やかしてくれるんだもんっ。』
『明日は俺が甘えんぼになるからさ…ね？』
『ん。任せろ。とろとろに甘やかしてあげるからね〜。』
『んふふ〜。』
『んふふ〜。』

…………えと、まあ、なんだ。

やっぱり必要なルールだよね。うん。

はい？ばかっぷる？？それって美味しい？？？

というか、ここまで２人がらぶらぶのイチャイチャなタイプだとは、僕も驚き。
２人きりだとお声がいつもと全く違うの。ちっちゃい兄さんのとこの３歳の男の子を思い出しちゃう。あ、ちっちゃい兄さんはタマさんの弟さんなの。
ミヤタさんは、声優さんだから可愛いお声も出せるかなぁ。まぁ、ここまで甘くて溶けちゃいそうなお声の役がくれば…のお話。

今日はみんなお仕事でいないから、お昼からダイニングのソファで膝枕タイム。タマさんのお膝にミヤタさんが頭を載せてゴロンしてるの。

片手はずっと繋いだまま。タマさんはミヤタさんのお顔や身体をナデナデ。ミヤタさんはくすぐったそうにくふくふ笑ってます。

………お部屋ですればいいのに。

はっ！！２人の幸せそうなお顔が僕の幸せ！いかんいかん。