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『え〜、タマのほうがスゴイって〜。スタイリングする服も素敵……俺、最近アニメTシャツの着こなし上手いねって褒められるんだよね〜。タマのおかげ!それにタマ自身も可愛いし、綺麗だし、カッコイイし〜。』
『トシだって綺麗なお顔だも〜ん!今だから言うけど、俺、まずは顔に惚れたから……。』
『ほんと!?昔からモアイ像って言ってなかった?』
『んふふ。モアイ像可愛いでしょ?』
『そ、そうかな…。基準が分かんないけど…あ、ありがと、タマ。』


……そう。今日は《恋人の日》なんです。
《恋人の日》になると、ずーっとミヤタさんに《つんでれ》だったタマさんが《でれっでれ》になっちゃうんだって!
あまりの変わりように、みんな恐れ慄いてます。

……もあいゾウ。
どんな象さんなんだろ??そんなにミヤタさんに似てるのかなぁ?


『ん〜と、それからね〜、優しい雰囲気と甘い声と〜、ヲタク特有の不自然な動きとかも保護したくなるくらい可愛いし〜、美少女みたいに柔らかな笑顔なのに結構男らしいギャップとかも〜…。』


………なんだかまだまだ続きそうです。

流石に聞いていられなくなったみんなが、地下に移動し始めちゃった。
僕はセンガさんに抱っこされて、何故か一緒に音楽のお部屋に。


『はぁ……今日、何曜日だっけ?』
『金曜日だけど、今日はイレギュラー。2人ともお休みだった日。』
『俺が帰ってきた時、2階のソファで濃厚な膝枕してたわ。』
『ガヤさん、後でその《濃厚な膝枕》の部分をも少し詳しく……。』
『遅い思春期かっ!』

みんなが言うには、センガさんとガヤさんは心が《オトメ属性》……可愛いってことかな?


でも、今日のタマさんとミヤタさんは、確かに僕でも見るのを憚るくらいイチャイチャしてたのっ!
ベランダから帰ってきたガヤさんが、窓の外で長らく固まっているのを見た時は、ちょっとホッとしちゃったくらいだった。


『まぁ、10年以上の片想いが実ったんだ。見てるほうもやっとスッキリしたわ。宮っちは…いや、まぁ、仲良きことは美しきかな。』

キタヤマさんはギターの平たい紐を肩に掛けながら笑ってる。
キタヤマさん、昔の2人の何か…知っている感じだね??また、お話してくれるといいな。


『ところで北山先生、明日の照明器具搬入で間に合うの?』
『ん、友だちの話じゃ朝からってさ。今、仕事減ってるから、格安でも歓迎してくれた。』
『へぇ、どこもかしこも…。』

お客さん来るんだ〜。どんな人かな?

3→←ドンブリとジャカジャカさん。



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作者名:みあん | 作成日時:2021年10月3日 15時

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