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『みんなさ、近くに部屋借りてココに飯だけ食いにくるとかは?』
『ミヤタとタマに気を遣わせるの可哀想じゃん。』
『せっかくリノベしたのに…。』
『だけど、2人きりにもしてやりたいんだよなぁ。もれなく俺たち付いてくるのもなぁ。』

『俺らだって2人に遠慮しちゃうのヤダし。仲間対仲間のイーヴンがいいんじゃん。仲間対夫婦みたいな空気もどうなのって気はする。
大体、2人がデキるまで何年かかってんだよ?両想いなのに片想い期間長ぇんだよ、あいつら。やっとこうなったからには、両想いをたっぷり満喫させてやりてぇわ。』

『うん。宮っちは仲間優先するだろうし、タマは照れ屋だからな。』

………そか。
みんな、タマさんとミヤタさんの時間を作ってあげたいんだ。
だけど、タマさんはどう思うんだろう。ミヤタさんは?

みんなでひと工夫しながら助け合う為の場所なのに、自分たちの為に出て行くって知ったら……きっと哀しくなっちゃうよね?


僕にできるひと工夫…ないのかな??



『とにかくさ、昼ご飯食べない?腹減った!』

キタヤマさんがお腹をさすり出したよ?

『あ、俺が秋の試作品作っちぇいい?新しく店で出したいんだけど、やっと絞れた。』

ヨコオさんが悩んでたご飯のこと??

『あ、俺の案のトリュフがけリゾット!?』
『健永、原価考えて?』
『アレでしょ?《若武者の照り焼き、飽きないポロシャツだけのソテーを添えて》。』
『ニカ…まさか《若鶏の蒸し焼き、秋ナスとポルチーニ茸のソテーを添えて》のこと??』
『わ、若武者が可哀想っ。』
『ニカのは食えそうなのひとつもねぇな!』

立ち上がってパイプ椅子を片付けながら、5人はワイワイ。

『え?大喜利なの?大喜利苦手なんだよなぁ…え〜と、え〜と…《たらこ唇のパスタ、マスクとメロンの生ハムスターとともに》!』
『…ガヤさん、上手い!』
『なんかもう美味そうだな、ハムスター。』
『北山がハムスター食べたら共喰いになるからやめて?』
『誰がネズミくらいちっちゃいんじゃっ!!』


まぁ、お話がすぐに脱線しちゃうのも仲良しならではなんだけど。



ヨコオさんが腕まくりしてエプロン付けてご飯を作り始めてからも、みんなはオオギリをやってた。
そこへタマさんとミヤタさんが、買い出しからご帰還。

『やほ。たっだいま〜。何?みんなで集まって。』
『おかえり〜。今から渉の新メニュー試食会。』

食器を出しながら、ガヤさんはタマさんにも話しかけた。

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作者名:みあん | 作成日時:2021年10月3日 15時

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