参拾伍 ページ36
五｢それじゃ、次に行こうか。｣
ア｢全身訓練ですね。では、炭治郎さんとカナヲ、始めますよ。｣
炭｢はい！｣
カ｢…｣
伊｢おい！俺は！｣
五｢伊之助くんはちょっと待ってね。｣
伊｢なんでだよ！｣
五｢いい子にしてたら君の好きな物作ってあげるから。｣
伊｢衣のついたあれか！｣
衣のついたあれ、という言葉に五月雨はハテナをうかべたが、後で竈門炭治郎か我妻善逸にでも聞こう。と、訓練を見ていた。
竈門炭治郎も粘っている方ではあるが、一向に触れられる気配がない。
速さ、身のこなし、息。
それら全てが竈門炭治郎は栗花落カナヲに劣っている。
五｢…彼ってさ、常中できてないよね。｣
ア｢カナヲに追いついていないということはそうでしょうね。｣
五｢…彼は伸びる。常中ができるようになれば。｣
ア｢…教えないんですか？｣
五｢継子じゃないからね。教える義理もない。｣
ア｢非情ですね。｣
五｢…まだ、なんで勝てないのかに考えが行き届いてない。ただ漠然と常中やれって言ったって繋がんないよ。｣
ア｢はあ……？｣
五｢まあとにかく、彼は強くなる。強くなれる。確実にね。｣
神崎アオイは首を傾げた。
強くなると確信を持っているのなら育てれば良いのに。と。
少しして栗花落カナヲと竈門炭治郎の全身訓練は終わった。
五｢んじゃ、ちょっくら行ってくるか。｣
伊｢おらぁ！やってやる！｣
五｢その威勢は今のうちかな｣
伊｢んだとてめえ！！｣
ア｢それでは、始め！｣
神崎アオイの掛け声により、嘴平伊之助の全身訓練は始まった。
猪突猛進と叫びながら五月雨を追う伊之助を見て、五月雨はふと思った。
五｢(彼の柔軟性は柱をも退ける。それに、)｣
伊｢おら！！｣
五｢(気配を感じるのも上手い。)｣
伊｢お前！手加減してるだろ！｣
五｢そんなこともバレちゃうのね｣
伊｢ムッキー！！！｣
五月雨の煽りは伊之助のやる気に火をつけた。
だがしかし、伊之助が五月雨に触れることは出来なかった。
五｢お疲れ様ー｣
伊｢もう1回勝負しろ！！次は勝つ！！｣
ア｢あなたは怪我をしているんですからね！｣
五｢そーそー。自分の体調管理もできないようじゃ、勝つことも出来ないぞー｣
伊｢カッチーン…俺様を舐めるんじゃねええええ！！！！｣
五｢おーおー頑張れー｣
こうして、嘴平伊之助の全身訓練は幕を閉じた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 81人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Kiitigo(プロフ) - 涙さん» 一応柱ということで進めています。わかりにくい表示で申し訳ないです。 (2019年11月28日 23時) (
レス) id: 365b906ec4 (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - 階級は柱と甲どちらでしょうか？ (2019年11月28日 23時) (レス) id: 5e09944bd4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Kiitigo x他1人 | 作成日時：2019年10月19日 22時
