弐拾陸 ページ27
五「あのさ、鴉くん。」
鴉「ナンダ。」
五「お館様が呼んでるってさ、もっと早く言ってくれないかなぁ?」
鴉「急ギジャナイラシイ。」
五「そういうことじゃないのよ。ばか鴉。」
鴉「ケッ!」
鎹鴉の呑気さに少しキレそうになる五月雨。
急ぎでないのは確かなようなので、歩いていく。
先日の街の風景がどうも消えない五月雨は、どこかぼーっとすることが多くなった。
そのため、任務もあまり回ってこなくなり、考える時間ができたのだ。
五「…そろそろ日も暮れる。少し急ぐか。」
鴉「急ガナクテモ」
五「いや、夜になる前に着きたいから。」
五月雨は少しだけ、進むのは早めた。
鎹鴉は呆れたようなため息をついて、五月雨についていった。
1時間ほど進むと、いつ見ても立派なお屋敷へと到着した。
五「五月雨でございます。」
耀「早かったね。」
五「急ぎましたので。」
耀「急がなくても良かったんだよ?」
五「夜になる前には着きたかったんです。」
他愛もない会話をしながら、ちょくちょく最近の様子を伺われる五月雨は、何故自分が呼ばれたのか、疑問でしかなかった。
五「…それで、本題は?」
耀「実は、ある場所に下弦の鬼が出ていてね。しのぶと義勇には行ってもらったんだけれど、なんせ下弦だ。Aにも行ってもらおうと思って」
五「しのぶさんと義勇くんがいるなら、大丈夫かと…」
耀「それとね、炭治郎たちにも行ってもらっている。」
五「…様子を見ていて欲しい、と?」
耀「…」
耀哉様は静かに笑った。
五月雨は行くのを少しためらった。なんせ翌日には柱合会議があるからである。
だがしかし、癸である彼らまで向かったとなれば見捨てることも出来ない。
五「…御意。」
月明かりが綺麗な中に、一つの影が静かに去った。
81人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Kiitigo(プロフ) - 涙さん» 一応柱ということで進めています。わかりにくい表示で申し訳ないです。 (2019年11月28日 23時) (レス) id: 365b906ec4 (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - 階級は柱と甲どちらでしょうか? (2019年11月28日 23時) (レス) id: 5e09944bd4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Kiitigo x他1人 | 作成日時:2019年10月19日 22時