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弐拾伍 ページ26

五「一体どこまで行くんだ?」

追いかけ始めてざっと一時間はたったであろう。
それでもなお、少年は歩いていた。
歩きながら街の様子を見ていた五月雨は、どこか懐かしく感じていることに疑問を持った。

五「君、どこまで行くんだい?」

五月雨が声をかけても全く反応せず、ただ一心に歩く少年は、五月雨が立ち止まった時だけ反応した。
後ろを振り返るそぶりはないのにもかかわらず、止まった時だけ反応するのだ。
まるで少年には全方向見えているように。

五「あの子、見たことある気がするんだよなぁ。」

五月雨に子供の知り合いはいないはずだが、何故か、あったことのあるような感覚に陥った。
しばらく歩くと、ふと、少年は立ち止まった。
五月雨の目の前には、

五「神社?」

小さな社があった。
気がつけば少年はおらず、静かな風が吹く中、五月雨だけがその神社にいた。

五「…なんだろう、この感じ。…わぁ…」

五月雨が後ろを向くと、そこはとても綺麗な街が見えた。
目の良い五月雨は、街を上から眺めた。

五「…きれい、だ。」

その時、五月雨の脳裏にある光景が映し出された。
今見るこの景色と、どこか重なる。

五「…なんだ?今の。」
鴉「待タセタナ。帰ルゾ。」
五「…良いとこだったのに。」
鴉「何ガダ?」
五「なんでもないよ。…また、ここにきても良いかい?」
鴉「嗚呼。」

五月雨と鎹鴉はその街を去った。

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Kiitigo(プロフ) - 涙さん» 一応柱ということで進めています。わかりにくい表示で申し訳ないです。 (2019年11月28日 23時) (レス) id: 365b906ec4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 階級は柱と甲どちらでしょうか? (2019年11月28日 23時) (レス) id: 5e09944bd4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Kiitigo x他1人 | 作成日時:2019年10月19日 22時

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