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耀「A上がっておいで。」
五「…失礼致します。」

若干の嫌な予感が的中しそうなこの流れ。
しかし、逆らうことはしたくない。
そんな葛藤を頭の中で繰り返し、諦めるにほかないと結論づけられた。

「こちらの部屋で、お待ちください。」

そう言って通されたのは広い部屋。
五月雨は一瞬固まったが、意を決して中へと入った。

真ん中で堂々としているわけにはいかないので、隅っこの方で正座しているが。

五月雨が俯いて何かをブツブツ言っていると、ふすまの開く音がした。

五「…あまね様。」
あ「ご多忙な中申し訳ございません。」
五「い、いえ、頭をおあげ下さい。あまね様。」
あ「…」
五「あ、あまね様?」
あ「…」

ここに来て徹底的に無視される五月雨。
少しばかり心が折れそうであった。

五「(あれ、まさか嫌われてる?)」
あ「五月雨様…いえA。前のようお呼びください。」
五「…え。」
あ「今は私とAだけです。どうか、前のようにお呼びください。」
五「…い、いやいやいやいや、いくらあまね様のお頼みでも、それはちょっと…」
あ「…」
五「あ、あのー」
あ「…」
五「あまね様ー?」
あ「…」

更なる無視に、五月雨の心は限界であった。

五「…わ、分かりましたよ…それで、ご要件はなんでしょうか。」
あ「出来れば話し方も前のように。」
五「それは無理難題ですね。」
あ「…Aが鬼殺隊に入隊してからあまり話せていませんでしたので、お話出来ればと。」
五「…そ、そんなことですか」
あ「手紙さえも頂けなくなってしまいましたから。」
五「うっ」
あ「…」
五「…」
あ「…」
五「…わ、分かったよ。これでいいでしょう?あまね姉さん」
あ「…こうやって話すのは何年ぶりでしょうか。」

なんとこの五月雨、お館様のお内儀であるあまね様と幼なじみという関係なのである。
あまね様に1番懐いていたのが五月雨であるため、あまね様が耀哉様の元へお嫁ぎになるとき、ギャン泣きしたのである。
しかし、お嫁ぎになられてからも、しばしば五月雨は産屋敷邸に遊びに来ていたため、耀哉様とも親しい。

五「あまね姉さん、笑ってる?」

参→←壱



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Kiitigo(プロフ) - 涙さん» 一応柱ということで進めています。わかりにくい表示で申し訳ないです。 (2019年11月28日 23時) (レス) id: 365b906ec4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 階級は柱と甲どちらでしょうか? (2019年11月28日 23時) (レス) id: 5e09944bd4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Kiitigo x他1人 | 作成日時:2019年10月19日 22時

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