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拾壱 ページ12

見た目がただの巨人なのにも関わらず、幼子のような語りをする鬼に五月雨は軽く混乱していた。

五「(え、ていうか、でかくない?これ切れるかな。頸。)」
鬼「…聞いてんのか!?」
五「(まあなんとかなるかな。)うん。」
鬼「でもね、僕もっとすごいことできるんだぁ!」
五「…やんなくていいからね?」
鬼「見て!こんなにいっぱい、作ることが出来るの!!」

五月雨は絶句した。
数がえぐい。
ちょっと見せるだけの数じゃない。
それだけの量の鬼の分身が目の前にいたからだ。
さてと、どうやって倒すか。
五月雨の頭はいつも以上に回転し、最適解を見つけ出そうとしていた。

五「…。あ。」

そして五月雨は気づく。
2つ型を使えばいいのだと。
木々を渡りつつ、鬼との距離を縮め、2つの型を使って頸を切る。
そんなに強くないこの鬼だが、こいつの血鬼術は厄介であるため、そうでもしないと倒せそうにない。
そう結論付けた五月雨は早かった。
さっさと倒して甘味処に行きたいと言わんばかりだ。

鬼「…君、やっぱり聞いてないだろ。」
五「君の血鬼術は凄い。負けるかと思ったからね。」
鬼「でしょ!」
五「でも、倒せない強さじゃない。」
鬼「…!」
五「乱の呼吸 弐の型 乱れ打ち」
鬼「あ、僕の分身が…」
五「乱の呼吸 壱の型 乱れ舞」

静かに頸を切られた鬼は言った。

鬼「僕ね、お母さんとお父さんとお話するのが好きだったんだ。聞いてくれることなんかなかったけど。」

と。
寂しい過去に五月雨は目に涙をうかべた。
彼はきっと、親が大好きだっのだろう。

五「…どうか安らかに。」
鬼「…、あり、がとう。」
五「…」

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Kiitigo(プロフ) - 涙さん» 一応柱ということで進めています。わかりにくい表示で申し訳ないです。 (2019年11月28日 23時) (レス) id: 365b906ec4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 階級は柱と甲どちらでしょうか? (2019年11月28日 23時) (レス) id: 5e09944bd4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Kiitigo x他1人 | 作成日時:2019年10月19日 22時

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