俺様アッパ☆きみちょる １

32.胎動 ページ32

ーAsideー


20週目に入ってもやっぱり眠くて…


ヒチョルさんが帰ってくるのを待つ事が出来ずにいつも先に寝ていた。


…


「AAAAっ！」


ーーペチペチペチペチッ…


名前を呼ばれると同時に額を叩かれて目が覚めた。


A「ヒチョルさん…？お帰りなさい。」


また寝ようとするとぺチンと額を叩かれた。


A「もぅ！何？！」


HC「寝るな！今、腹動いたぞ！」


A「何それ…？」


HC「だから、蹴ったんだって！胎動！」


A「ウソっ！」


急いでお腹に手を当てたのに動かない…


A「何で〜？動いてよ〜。」


全然動かない！


HC「うわ〜すげーな。本当にこん中で生きてんだ。」


A「私より先に胎動を感じるなんて…ありえない！」


HC「お前が寝てるからだろ！」


A「眠いんだから仕方ないでしょ！もう良い！」


布団を被ってヒチョルさんに背を向けた。


HC「A…」


こんなちょっとした事でイライラしたり、拗ねたりする私に呆れる事無くヒチョルさんは後ろから優しく包み込んでくれた。


HC「眠いのは仕方ないよな。悪い…」


いつもはお腹に添えられる手は私の頭を撫でてくれる。


赤ちゃんには悪いけど、私の大好きな手を独占しているようですごく嬉しい。


HC「寝ろよ。また動いたら起こしてやるから。」


こんなに優しい旦那様になんで背を向けてるんだろうと、数分前の自分の行動が理解出来ない。

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