見つめるだけじゃ始まらない -Fischer's. Silk Road-

-47枠- ページ48

結衣『………。』



携帯片手に、かれこれ数時間が経過していた。





結衣『だあーッ！！』




くまみきさんとのお茶会後、
直様家に帰っては来たものの…




結衣『……なんて送れば…』




そもそも私からLINEを送った事が無い。




結衣『……』




しかも、相手が忙しいと分かっているからこそ…




結衣『…誘いにくい…よね……』




くまみきさんの後押しに心を決めたものの、
現実はそう甘くは無い。





結衣『んむー…』




そんな時だった。




突然携帯が震えだし、
驚き落としそうになった携帯を抱き締めた。










結衣『シっ…シルク！？』




私は胸の高鳴りを落ち着かせる様に大きく深呼吸をしてから通話ボタンを押した。






ー通話中ー




結衣『……もしもし？』

( シ「あ、結衣？俺！！」 )

結衣『うん、どうしたの？』

( シ「あ、あのさ…」 )

結衣『ん？』

( シ「お土産！！」)

結衣『お土産…あぁ、朝言ってたやつ？』

( シ「え…あ！朝電話したっけかww」 )

結衣『えぇー…いくら忙しいからって、そんな事忘れる？ww』

( シ「うん、忘れてたww」 )

結衣『酷いww』

( シ「なーんてな？冗談だよwwww」 )

結衣『………』

( シ「……いや、マジで！！本当にwww」 )

結衣『あーはいはいww』

( シ「おま、信じてねぇーだろ？ww」 )

結衣『……そんな事ないよ？』

( シ「間！！ww」 )

結衣『wwww』

( シ「いや、笑って誤魔化してんじゃねぇよww」 )

結衣『はいはいww分かりましたww』

( シ「うぉぉい！！」)

結衣『あー、もう話進まないからww』

( シ「あ、あぁ…そうだったww」 )

結衣『www』

( シ「お土産の事なんだけど…俺達、今結構忙しくてさ。来月末辺りでも大丈夫？」 )

結衣『来月末ね…仕事次第だけど、お土産くらいなら仕事終わりにでも取りに行けるから大丈夫だよ。』

( シ「あー、とりあえず近々また連絡する。」 )

結衣『はい、分かりました。』

( シ「……」)

結衣『………ん？もしもし？』

( シ「ぜ……い、お……す…から…ご……し…よな。」 )

結衣『ん、何？聞こえな
( シ「んじゃ…突然悪かったな。おやすみ〜」 )

結衣『え！？ちょ、シルッ




ピロリン



ー通話終了ー





さて、彼はなんて言ったのでしょうか。



私は首を傾げながらも
彼からの連絡を待つのだった。

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