ミロ×ハ×カンシャク ページ28
．
早っ！こんな可愛らしい少年にも抜かれてしまう人生……
と、悲しみに暮れていると、レオリオが前の少年を指さす。
「おいこらガキ汚ねーぞ！そりゃ反則じゃねーかオイ！！」
レオリオの言葉に、私はやっと彼が足ではなくスケートボードで道を走っていたことに気づき、「確かにそれは反則なのでは……」と巻き込まれたら厄介なので、何も口を挟まないまま憤怒するレオリオの隣を走る。
「何で？」
「何でっておま…こりゃ持久力のテストなんだぞ」
まぁ、そうだよね…。
これは多分それを計る試験だし、いくら子どもと言えどスケボーで走るのは……というか私はもう走るのが疲れた！これ以上走るのが怖い！ので是非それを貸していただきたいくらいだ……！！
「違うよ、試験官はついて来いって言っただけだもんね」
「ゴン！！てめッどっちの味方だ！？」
確かに試験官のサトツさんは物を使っての移動は禁止とは言ってなかったし、筋が通ってるっちゃ通ってるな。
クラピカの話によると、この会場には原則として持ち込み自由らしいので、ここに来る前に町で私もスケボーを用意しておけば良かったと項垂れる。
まぁ乗れないけれども。
「……ねェ君、年いくつ？」
羨ましい……と少年のスケボーを眺めながら必死に息を吐き走っていると、
少年が綺麗な銀髪を揺らしながら、隣にいたゴンにそう告げた。
ガーーッとスケボーのタイヤが回転する音が流れる空間で、ゴンがオレ？と自分を指さす。
「もうすぐ12歳！」
「……ふーん」
若いなぁ……私もその年頃に戻りたい……。
というかそんな年齢で周りは大人ばかりのこのハンター試験を受けにくるって、本当にゴンは凄い子なんだな。
私がほろり、とゴンの心の強さに感心しているとスケボーの少年はゴンの返事を聞くや否や、
一瞬何か考える間を空けてダンッ、とスケボーを足から離して手に抱えた。
「やっぱオレも走ろっと」
(───お！)
「オレ キルア」
「オレはゴン！」
う、うわッ……眩しい……
なんか歴史的瞬間に立ち会った感を感じた…青春の1ページだ……素敵……
と、目の前の少年2人の出会いに心無しか教師を目指していた頃の自分が舞い戻って来たような気がした。
「オッサンの名前は？」
キルアと告げた彼が、私の隣のレオリオにそう言うと、その発言にまた憤怒したレオリオが唾を飛ばした。
「オッサ…これでもお前らと同じ10代なんだぞオレはよ！！」
「「ウソォ！？」」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 217人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「HUNTER×HUNTER」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
実珠 - あぴさん» はい！！とても楽しみです！！あーキルア格好いいなぁー！！！自粛明けで大変かと思いますが是非更新頑張って下さい、応援してますよ！ (2020年6月8日 22時) (
レス) id: 455069b8f0 (このIDを非表示/違反報告)
あぴ(プロフ) - 実珠さん» お久しぶりです〜今回もコメントありがとうございます^-^ 自粛明けて忙しくなりましたしね〜これから本格的にハンター試験も始まりますので、また読んでいただければ嬉しいです！ (2020年6月8日 14時) (レス) id: 672d662638 (このIDを非表示/違反報告)
実珠 - あぴさん» お久しぶりです！学校行ってて中々見えませんでした…まとめて読んだんですけど久しぶりだからか余計に面白く感じました！やばい！面白い！！これからも応援してます！ (2020年6月7日 19時) (レス) id: 455069b8f0 (このIDを非表示/違反報告)
あぴ(プロフ) - 璞さん» 初めまして、コメントありがとうございます！読んでいただき嬉しいです(^^)大変お待たせしました！私自身もやっと始まる〜！という感じです笑 全員キャラがいいんですよね……わかってくれる方がいて嬉しい…絵も褒めていただきありがとうございます、更新頑張ります^-^ (2020年6月5日 13時) (レス) id: 672d662638 (このIDを非表示/違反報告)
璞(プロフ) - あぴさんがみんな好きっていうのとってもわかります！！^ ^ 中でもアダルトリオはとっても素敵だと自分も思いました！、話は戻るのですが、、絵もとても素敵で本当に更新楽しみです、無理しないように頑張ってください（？）応援してます！！^ - ^ (2020年6月5日 0時) (レス) id: e8c51eabaf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
