【H×H】カチコミ！！

セキ×ヲ×キル？ ページ18

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「もう考えなくてもいいんだぜ」




なんだかんだあったが無事に関門を突破することが出来た。

なんとも奇天烈なやり口だったけど、久しぶりに胸が高鳴ったし、こんな経験は日常生活で生きていたら到底経験できるものではない。



(……あぁ、好きだなぁ)


頭に「？」を浮かべるゴンがおかしくて、私もつい口を開けて笑ってしまう。

この空気感が凄い好きで、居心地が良くて……。






「────でも、もし本当に大切な2人の内、一人しか助けられなかったら……」





ヒュッ、と喉の奥が鳴る。





「3人なら、どうする？」





──────あぁ！なんてこと！


ゴンの目を見た私は、いや私たちの空気はとっさに変わり、いっきに氷点下まで落ちていった。


私はなんて勘違いをしていたんだ！
これは客観的な判断力なんて、そんなものを計るものじゃない、ゴンのその気力をみて知ってしまった。


(それは……)





顔を真っ青にさせ、ゴンを見つめているAたちを見たおばあさんは、やっと気づいたかと言わんばかりに目線を逸らした。


─────(そう…それこそこのクイズの真の意図)


あらゆる残酷な空想に耐えておけ。

現実は、突然無慈悲になるものだから。



──────────いつか来る、別れ道に備えて。






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《魔獣注意！》



という文字が書かれているらしい看板を何枚も目にした頃、私たち一行は先ほどのクイズのおばあさんが教えてくれた、

1本杉の下に住んでいる、ナビゲーター夫婦の家を目指していた。



ナビゲーターとは文字通り、道先案内人のような人たちらしく、ハンター試験会場まではその人たちに連れて行ってもらえるというものらしい。

と言っても、もう夜も更けてきたしそのご夫婦も寝ているかもしれないなぁ…と、後ろで「オナカ空いたよー」と駄々をこねる、レオリオの声を聞きながら歩いていると、


ふと、頭の中にデジャヴのような感覚が襲ってきて私はピタリと歩くのをやめる。





「おっAも疲れたよな〜やっぱ休もうぜ〜」



「馬鹿を言うな。もうじき着く」




その時、私の周りにはまるで何もないような感じがして、
レオリオとクラピカの声も、ジャリジャリという足音も、森の茂り、微かに聞く鳥の声さえ私の耳には入っていなかった。


(何か、何かが来る……！！)





グワッと頭が揺れるような感覚が私の全神経を研ぎ澄まさせ、脳内にはどこかの写真のようなものが浮かびあがってきた。


それは、2体の大きな謎の生物と、男女2人が何かを再確認するように話しこんでいるそんな光景だった。



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