『進撃の巨人』誇り高き赤き鷹【リヴァイ】《サイドストーリー》パート2 (ページ31)

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訓練兵調査28 ページ31

セス「・・・き、君は一体・・・」

『貴様はなぜ動かない・・・』

セス「は？」

『貴様はなぜ、止めて欲しいと思っておきながら
あいつらに加担した』

セス「・・・」

『止めたかったのだろ？

好きだから』

セス「！」

『好きならば！
その人が道を踏み外さないように守れ！

どうしてあきらめた！！
なんであきらめたんだ！！

道を踏み外したアイツも悪い！
だが、側にいながら何もしなかった貴様も悪い！！
恥を知れ！！！』

セス「・・・っ！」

セスはギリッと歯を食いしばった

『貴様のような人も殴れない心の優しい男が・・・

どして止めてやらなかった・・・』

セス「言ったさ・・・でも・・・」

『でもではない！
好きならば身をていしてでも正しい道へ導いてやれ！
善悪の区別ぐらいつくだろ・・・』

セス「あっ・・・」

セスは初めて自分が何もしなかった事を悔やんだ
好きだからただ側にいた
ダニエラがカロンをイジメていても
自分が口を開けば
《そばに置いてやらない》
《一生喋らない》
そう言われ口をつぐみ
一緒にイジめないと
また上のような事を言われた

ただそばにいたかったから
言いなりになった

『腹に力を入れろ・・・
思いきり蹴る・・・
中途半端な力の入れ具合だと吹っ飛ぶから気をつけておけ・・・』

セス「・・・わかった」
セス(これは罰だ・・・
何もしてこなかった俺への罰だ・・・
今更後悔しても、もぅ遅い・・・な・・・)

セスは構え
腹に力を入れた

『いくぞ・・・ふっ』

ガンッ

セス「うぅっ・・・！！！」

腹に力を入れていたが
ケタ違いの強力な蹴りを受け膝まづくセス

『遅くなんかないさ・・・
いまからでもまだ間に合う・・・

好きならば
側にいるだけではなく、立ちはだかり指示をしろ

でないと貴様の好きな奴は・・・
何も考えず
自分の欲を満たすだけに動いているやつは・・・

死ぬぞ・・・』

怖い目をしながらセスに語るルルーノ

『貴様らはまだ《死》というものを考えた事もないだろう・・・

だが、いずれわかるだろう・・・

《巨人》に会えば・・・
いやでも《死》をその体に、脳に、刻み込まれるだろう』

セス「君は一体・・・何者なんだ？
君は巨人を見たことがあるのか？

どうして・・・君はここにいるんだ？」

疑問が湧いて溢れてくる

だがルルーノは質問に答える事もなく
ドアへ向かう