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A)えっと…司君?なんかごめんね
朱)いえ…Aの発言をちゃんと考えればそういう意識は彼に対してないようなので
安心材にはなりました
A)…うん?
私の家についてしまった後、しばらく近くのベンチに座っていた
繁華街だけど、裏を回った実家の玄関側は人通りが少ないためファンがどうこうってことはない
やっぱり、司君の発言はよく分からないけどなんか吹っ切れたよう
それにしてもやたら彼氏様は浬と張り合おうとするなぁ
どっちって聞かれてもねぇ
A)それぞれの良さがあるからなぁ
浬)男ほっといて独り言か…ただいま
A)あ、浬。おかえり
私は大きく肩を震わせてしまった。浬はというとおちょくるような悪い顔でこちらを見ていた。イケメンだなぁ
練習着にエナメルという格好なので部活帰りのようだ
朱)出ましたね、浬君!
浬)よう。朱桜、こいつに何か言わせたいみたいだが…そう簡単に望んでる言葉ははかない
理由は…わかるよな?
朱)くぁぁぁ
何度目だろうがこの二人の謎の対決
見慣れているのだが相変わらず内容が理解できず頭をひねる
でもなんやかんや二人は喧嘩するほど仲がいいってことだ
朱桜君も桃李とはまた違った張り合いだからか新鮮な表情を見せてくれる
毎回浬が勝ってるように見えるけど、いつかは司君が笑顔で「勝ちました」って言ってくれたりするのかな
ちょっと楽しみ
でも浬が負けてるところはあまり見たくないな
浬)あの表情じゃ関係の位置はお前が上でもあいつの中ではまだまだ俺のほうが上ってことだ
朱)こういう時だけ饒舌ですね
浬)一途なんでね
朱)知ってます!
舌を出して片目をつぶり挑発態勢の浬
それを見て顔を真っ赤にして私の手を強く握る司くん
決着までまだまだ遠いようです
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作者名:♪護♪ | 作成日時:2017年3月15日 2時