暗殺少女はトリッパーのようですよ？[H×H] (ページ5)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:890 hit

一次試験ページ5

？「こんなところで寝てるとか余裕だね」
覚えのない存在が自分の前に立つのを察知して私が目を覚ますと、目の前には猫目で同い年くらいの少年が立っていました。
？「あれ、やっぱり起きてたんだ」
「いえ、貴方がさっき私の前に立ったときに起きました」
？「寝てても気配が読めるんだ、やるね」
まぁ読んだのは気配では無く存在ですが。
「お褒めいただきありがとうございます。貴方は？」
？「オレはキルア。お前は？」
「私は黒蘭です」
キ「ふーん、よろしく」
「はい、よろしくお願いします。かっこいいですね、そのスケボー」
キ「そ？サンキュ。クランはどっから来たんだ？」
「ここではないところからです」
キ「ここではないところからってw」
「そんなに笑わなくても良いではないですか」
私が続けてキルアはどこから来たのですか？と言おうとすると、それを遮るように大音量でブザーが鳴りました。
？「皆様、大変お待たせ致しました。これにて受験者の受付を終了させて頂きます」
どうやら試験開始のようです。
試験官らしき人が出て来ました。
？「さて、このハンター試験では運が悪かったり実力が不十分だった場合、怪我をしたり死んでしまったりします。それでも構わないという方は、わたくしについて来てください」
とても不穏な前置きですね。
闇口衆の実力を持ってすれば大抵のことは乗り切れると思いますが、最悪の場合ここでマスターを見つけて契約を結んでしまいましょう。
あくまで最悪の場合ですが。
？「それではこれより皆様を二次試験会場へとご案内致します」
二次試験会場ですか？一次試験は無いのでしょうか。
受験者A「二次試験会場へ…？」
誰かがちょうど聞きたかったことを代弁してくれました。ありがとうございます、見も知らぬ受験者さん。
？「申し遅れました、わたくしは第一次試験の試験官のサトツと申します。一次試験の内容は、わたくしについてくることです」
あ、そういうことだったんですね。
まさか第一次試験がただ歩くだけというのは無いでしょうから、これは差し詰め終わりの見えない持久走といったところでしょうか。
体力にはあまり自信がありませんが、大丈夫でしょうか。
まぁ、あくまで裏の世界基準で、ですが。
キ「なに不安そうな顔してんの？ひょっとして死ぬのが怖い？」
「死ぬのは怖くありませんが、体力にはあまり自信がありません」
キ「…ふーん。乗せてってやろうか？」
ご厚意ありがとうございます。
助かりました、本当に。