暗殺少女はトリッパーのようですよ？[H×H] (ページ3)

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試験前のあれやこれやページ3

直前の記憶も曖昧なままにここに放り込まれて約二時間。
私は今、とあるご飯屋さんの奥の部屋にいます。
とりあえずお腹が減ったので近くの定食屋さんに入ったは良いのですが、中で合言葉のようなやりとりがなされていたのでつい興味を引かれて真似して入り込んで死まったのです。
ついやってしまいましたがまだマスターのいない身としては些か軽率だったかもしれません。
まぁ、そんなことを言っても今更ですが。

「チーン」
あ、どうやらついたみたいです。
さて、この先にはいったい何があるのでしょうか。
鬼が出るか蛇が出るかといった感じの心境です。
？「やぁ、君もルーキーだね」
何だか胡散臭い小太りのおじさんが話しかけてきました。それはそうと
「ルーキー？」
ルーキーということはここは試験かあるいは大会か何かの会場ということでしょうか。
？「違うのかい」
「いえ、あっていますよ」
まぁ、適当に話を合わせておきましょう。
？「それにしても嬢ちゃん小さいね。この試験にはいろんなやつが参加してるが、嬢ちゃん程小さいのは珍しいよ」
「ええまぁ、少し事情がありまして」
？「まあハンター試験を受けるやつなんて皆何かしら訳ありさ。かく言う俺も十歳の頃からもう三十五回も受けてる」
なるほど、ここはハンター試験という試験の会場なのですね。ここにたどり着くことも試験の一環だったりしたんでしょうか。
というかそれにしても、
「三十五回も受け続ける根性を褒めれば良いのかあるいは三十五回も受けて受からないことに呆れれば良いのか反応に困る話ですね」
？「あ、あははは。そうそう、俺はトンパっていうんだ。嬢ちゃんはなんて言うんだ？」
「あ、私は黒蘭と申します」
ト「分かった、クランだな！
それにしても嬢ちゃん、随分と落ち着いてんなー。不安とか緊張とか無いのか？」
「いえ、顔に出ないだけで結構緊張してますよ」
ト「そ、そうか。まあルーキーはルーキーだもんな。この試験は凶悪なベテラン受験者が新人を蹴落としに来たりする。何も知らないと痛い目見るからしばらく一緒にいてやるよ」
「それはそれは。どうもありがとうございます」
ト「おう、よろしくな」
「はい、よろしくお願いします。さっそくですがさっき言っていた凶悪なベテラン受験者とは具体的にはどんな人がいるんですか？」
利用価値があるうちはしっかり活用して差し上げましょう。
どことなく胡散臭い人ですが何とかとハサミは使いようと言いますしね。