そうだ、クトゥルフをしよう。【暗殺教室】 (ページ1)

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【たっぷりの時間】と【筆記用具】ページ1

渚side

千「というわけで、明日予定ない男子で先着4人、昼11時にカルマん家な」
杉「いや待て待て待て！？」

いつも通り杉野がツッコむ。カルマと千葉君は顔を見合わせ、「「え？」」と言う。いや、え？じゃないよ。
カルマがそういうことするのは日常だけど、千葉君まで一緒か…。(カルマだけじゃないから)危険なことじゃないだろうけど、くとぅるふ？って何だろう。

千「あ、皆もしかしてクトゥルフ知らないか？」
磯「あぁ。クトゥルフって何だ？」
カ「卓ゲとかTRPGの一種って言えば分かる？」

全員、頭上に『？』を浮かべている。かくいう僕も(たくげ？てぃーあーる…？)って感じ。
千葉君が「…だよな」って呟いてから説明してくれる。

千「ざっくり言うと、会話型のゲーム。人狼とかがTRPGの代表かな。進行役となるKP(キーパー)とキャラを操作するPL(プレイヤー)に別れて、会話を中心にゲームを進めていくんだ。今回はKPは俺達でやるから、PLやってみたい人を誘ってる」

千葉君が説明してる隣で、カルマが黒板に何かを書く。彼の背丈が邪魔で文字が見えない。
やがて書き終わったのか、チョークを置いてカルマがこっちを向いた。
【クトゥルフに必要な物】と大きく書かれており、その下に少しだけ何かが書いてある。

カ「ここにある【シナリオ】【ダイス】【場所】【キャラシート】はこっちで用意するから、【たっぷりの時間】と【筆記用具】持ってきてね？シャーペンと消しゴムみたいに消せるやつがいいかな」

詳しいことは明日説明するから、とケラケラ笑っている。千葉君が「4～6時間くらい欲しいかな」と追加。長くない！？

イ「分かった、行く」

真っ先に賛同したのは、イトナ君。それに「俺も！」と杉野が続き、「なら俺も！」と前原君が言う。

渚「ぼっ僕も！！」
千「サンキュ。これで4人か」

一度くらいこういうのも悪くないかも、なんて。
あっという間にメンバーが決まる。カルマが速攻でメモッた。

カ「オッケ、んじゃ、また明日～」
千「カルマ、一緒に帰ろーぜ」
カ「ん～」

そう言って2人で山道を下りていく。残された皆は「ふぅ」と息を吐いた。なんとなく強ばっていた体が緩む。

渚(楽しみだな)

卒業間近の2月。
初めてのことはまだまだたくさんあるのだ。