第50話 チケットの時間 ページ12
朝。私は昨日貰ったチケットを片手に通学する。
さて･･･どうしたものか。
嘘を言うならば簡単だ。
クラスでも近所でもそう変わらない演技だ。
･･･でも、よく悠兄さんが言ってたっけ。
確か･･･
〜〜〜〜〜
悠『また、喧嘩したのか？』
A『･･･だって、相手が悪いんだもん』
自宅。悠は救急セットを取り出す。
私の顔、身体中には傷。
ふてくされたように頬を膨らせて見るが、慣れました、と言わんばかりにスルー。
優しい手つきで手当てされる。
悠『どうしたんだ』
A『･･･友達の痴話喧嘩から発展しただけ』
･･･心配させたくなくて咄嗟の嘘。
悠はしばらく私をじっと見つめ、ひとつため息。
悠『･･･A』
A『なに？』
悠『Aのことだから、言っても話してくれなさそうだから言っとくけど』
A『？』
悠『人に嘘ばっかじゃ、ダメだぞ。たまには人に本当のことを言うんだぞ』
き、気づいてるの？一瞬ビクッと反応してしまう。
悠『Aは目的に必死になりすぎるところあるからな、人の好意とか注意とか無碍にするときあるしな〜』
A『いつ私がした？』
悠『今だよ、いーま。喧嘩すんなって言ってんのに』
A『うっ･･･で、でも―』
悠『それに』
言葉を遮ると私の頭をポンポンとする。
悠『可愛い顔がもったいないぞ』
トクンッ
ずるいや･･･子供扱いしてさ･･･
思わず言いたくなっちゃうじゃん。
“喧嘩じゃなくて悠の悪口を言うやつが居たからむかついた”っていう本当の理由。
〜〜〜〜〜
A「･･･懐かしいな」
悠がいなくなった今、思い出されるのはかけがえのない思い出の数々。
悠『人に嘘ばっかじゃ、ダメだぞ。たまには人に本当のことを言うんだぞ』
悠『Aは目的に必死になりすぎるところあるからな、人の好意とか注意とか無碍にするときあるしな〜』
A「･･･分かってるよ、そんなこと」
でも、あいつと行くとか･･･！それに･･･
でも赤羽にひとつ借りがあったし･･･ある意味返済に･･･でも私じゃ･･･っそうだ。
何も私が一緒じゃなくてもいい。
“赤羽にチケット渡せば良いじゃん”
あとは好きな人なり、売るなり勝手にすれば良い。
よし、そうとなれば今日の放課後、赤羽に渡そう！
そう心に決めて教室へと入った。
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咲夜 - カルマ君が夢主の兄さんに何をしたのか、過去に何があったのか、ものすごく気になります！続き、楽しみにしています！ (2018年3月16日 22時) (
レス) id: e3044c0ecb (このIDを非表示/違反報告)
Yuka(プロフ) - 春猫さん» 読ませて頂きました！続きが知りたいです！更新待ってまーす☆彡 (2017年8月22日 15時) (レス) id: 72615b8a28 (このIDを非表示/違反報告)
春猫 - カンナさん» コメント、ありがとうございます！こんな小説を読んでいただいてもらい嬉しい限りです！はい、更新頑張ります！ (2016年9月25日 18時) (レス) id: 21ef5d8a4a (このIDを非表示/違反報告)
カンナ - 初めて読みました！けど、すごく面白いです！これからも更新頑張って下さい！ (2016年9月24日 13時) (レス) id: 433c6a2f80 (このIDを非表示/違反報告)
春猫 - #ブラック☆さん» こちらこそ初めまして！Part1から見てくださってありがとうございます！お、面白いなんて・・・私にはもったいない・・・更新頑張りますので、ぜひ見届けてください！ (2016年8月3日 19時) (レス) id: 21ef5d8a4a (このIDを非表示/違反報告)
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