言葉の矢【暗殺教室】 (ページ9)

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9話ページ9

「家族や友人、いや、君達以外を地球ごと消しますかねぇ」

5秒間で皆悟った。地球の裏でも逃げられないと。どうしても逃げたければ、この先生を殺すしか・・・。

「何なんだよテメェ！！！迷惑なんだよ！！いきなり来て地球爆破とか、暗殺しろとか！！迷惑な奴に迷惑な殺し方して何が悪りぃんだよ！！」

じゃあ私もあんな殺し方しても良いの？

「迷惑？とんでもない。君達のアイデア事態はすごく良かった。

特に渚君、君の肉迫までの自然な体運びは100点です。

先生は見事に隙を突かれました。

ただし！寺坂君達は渚君を、渚君は自分を大切にしなかった。

そんな生徒に暗殺する資格はありません。

人に笑顔で胸を張れる暗殺をしましょう。

君達全員、その力を秘めた有能なアサシンだ。

ターゲットである先生からのアドバイスです」

マッハ20で怒り、うねる触手で褒められる。

この異常な教育が私はとても嬉しいと思った。

この異常な先生は私達のことを正面から見てくれてたから。

「さて、問題です渚君。先生は殺されるつもりなど微塵もない。

皆さんと来年の3月までエンジョイして地球を爆破です。

それが嫌なら君達はどうしますか？」

暗殺なんてしたことないし私達には他にすべき事が沢山ある。

けど、思った。

この先生なら殺意さえも受け止めてくれると。

「地球を爆破されるその前に先生を殺します」

潮田君はそう言った。

「ヌルフフフ、ならば今殺ってみなさい。殺せた者から今日は帰ってよし！！」

殺せた者からって先生1人しかいないけど？！

だいたいそんな簡単に殺せるわけない！！！

私達は殺し屋。

ターゲットは先生。

帰ろー・・・。

あれから皆暗殺を仕掛けて、殺せなくて終わった。

まあ帰って良いっていう許しが出たけど。

『あ、潮田君・・・』

「前原さん！・・・その、さっきはありがとう」

『え？い、いや、自分の思ったこと言っただけだから・・・。怪我、無くて良かったです』

"ありがとう"

その言葉に自然と笑みがこぼれた。

「っ！」

『・・・？どうかしましたか潮田君』

「い、いや？！何でもないよ？それよりもさ、潮田君ってなんか距離感じちゃうから名前呼びにしてくれない？」

『・・・渚君？』

「う、うん！！」

"渚君"

何だか友達みたい・・・。

「あ、じゃあね！！」

『あ・・・』

えっとこういう時は・・・さよならじゃ無くて

『バイバイ・・・』

こんなにクラスメイトと話すのは初めて。楽しいと思った。