言葉の矢【暗殺教室】 (ページ15)

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15話ページ15

渚side

「課題、提出しなきゃ。・・・ん？先生。杉野とAと何話してんだろう。・・・あっ！まさか！昨日の暗殺を根に持って絡んでたり・・・」

嫌な(？)考えが脳によぎり僕は駆け出した。

Aはまだ別として・・・杉野は昨日暗殺したから・・・！！

「思ったより絡まれてるー！！！！」

え、ええ？

「何してんだよ殺せんせー！！生徒に危害加えないって契約じゃなかったの？！」

僕は坂を駆け下りながら言う。

「ヌルフフフ、杉野君？

昨日見せたクセのある投球フォーム、メジャーに行った有田投手を真似ていますね？

でもねぇ、触手は正直です。

有田投手と比べて君の肩の筋肉は配列が悪い」

「っ！！ど、どういうことだよ」

「君の体では彼のような豪速球は投げられません。どれだけ有田選手の真似をしても無理です」

「！！！」

なんで、そんなこと言うの・・・？

僕はそんな思いを口に出していた。

「なんで、なんで先生にそんな断言できるんだよ・・・。

僕らが落ちこぼれだから、エンドのE組だからやっても無駄だって言いたいの？！」

『渚君・・・』

「そうですね、何故無理かと言いますと、昨日本人に確かめてきましたから」

「「『確かめたんならしょうがない！！』」」

「サインももらいました」

泣きながら言う殺せんせー。

て言うか

「その状態でサイン頼んだの？！」

『そりゃ怒りますよ！！』

頭を抱えたくなるよ・・・。

「・・・そっか、やっぱり才能が違うんだな」

「一方で、肘や手首の柔らかさは君の方が素晴らしい。

鍛えれば彼を大きく上回るでしょう。

じっくり調べた先生の触手に間違いはありません。

才能の種類は１つじゃない。

君の才能にあった暗殺を探してください」

そう言って校舎の方に向かう殺せんせー。

「肘や手首が、俺の方が・・・俺の、才能か・・・」

杉野に少し自信がついたように思える。

『渚君、課題を先生に出してきたらどうですか？』

Aも杉野が元気になって良かった良かったという顔をしていた。

だって笑顔だから。

僕はその顔に心臓が鳴った。

きっと顔が紅いだろう。

そんな自分が恥ずかしくて急いで僕はその場から離れようとした。

「うん、行ってくる」

教室に向かっている殺せんせーを呼び止める。

「殺せんせー！！まさか杉野にアドバイスを上げるためにニューヨークへ？」

いや、そんなことしてくれる先生なんて普通はいないけど、この先生ならやってくれる気がした。