九話 ページ10
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最初こそは、"生き物を殺す"事に対して抵抗感があるのか、暗殺に参加できない子も数人居たが、あの衝撃的な告白から数日たった今では、全員がさも当然の様に暗殺活動に参加するようになってきていた。
残念ながら、僕は初日の暗殺を仕掛けた日から、ずっと警戒され続けている為、あれから殺しにかかってはいない。
その代わりとでもいう様に、渚に「超生物の観察手伝って」とお願いされてしまった為、断り切れず、出来るだけ授業には参加するようにして超生物の観察に力を入れていた。
そんな僕達の暗殺活動が今日も始まる――。
「えー、それでは、ＨＲを始めます。日直の人は号令を」
うねうねと黄色い触手を動かす超生物の声を始まりに、僕の兄である渚が椅子からすくっと立ち上がり、しーんとした空間を切り裂くように「起立！」と声を張り上げた。
渚の号令と共に立ち上がった生徒一同(僕以外)は、一斉に銃口を超生物に向けると、「例！」と号令がかかった否や、引き金を次々に引き始めた。
暗殺活動に励む皆の顔は真剣そのもの。
だから、僕が「うるさ……」と静かに悪態をつこうが、彼らの耳には届かない。
「おはようございます、皆さん。発砲したままで結構ですので出席を取ります」
約３０人程から一斉射撃されているというのに、超生物は何とでもない様に弾を避け、銃声が鳴り響く中、出欠を取り始める。
相変わらず、舐めた真似をされてはいるが。
これはいつも通り、Ｅ組にとって"普通"の光景の為、対して何も思わない。
僕も僕で、いつもどおり暗殺活動には参加せず、椅子に悠々と座っているのだから何も言えない。
三年Ｅ組の"普通"。
それは、端から見れば普通じゃないかもしれない。
だけど……。
「Aさん」
『……はい』
普通から見放された底辺の学級にとっては日常となりつつある普通なんだと感じる。
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. - 千々さん» ありがとうございます！ 励みになります😌 (1月22日 8時) (
レス) id: 9fd6ec5536 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - とても面白いです！ 素敵な作品ありがとうございます！ 続きを楽しみにしています！ (1月21日 11時) (レス) @page14 id: 1d9d509371 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：. | 作成日時：2023年12月30日 20時
