体調不良ーymmtー ページ7
(少しだけ退社された方が出てきます。)
これは、俺がまだQuizKnockに入りたての頃の話。
その日は寝不足気味で、朝から体調は良くなかった。
でも、大事な会議があるからということで、朝食とともに体調不良を飲み込み出社した。
昼過ぎから始まった会議は順調に進んだ。
しかし俺は吐き気でそれどころじゃなく、人の話を聞いて理解するのがやっと。
発言なんてしようものなら昼に食べたものを全てぶちまけそうだった。
｢山本は何かある？｣
俺を誘ってくれた人でもあるふくらさんが俺に話を振ってくれたので、自分の意見を言おうとした。
けど、予想通り一瞬で湧き上がってきたものに耐えきれず俺は会議室を飛び出した。
トイレに駆け込み吐き出す。
荒れ狂う胃と吐き気を感じながら、頭の中で冷静に考える。
会議中だったのに、せっかく意見を求められたのに、あぁどうしよう。とりあえず早く戻らなきゃ。
コンコン
優しくノックをされて、弱々しく返事をする。
｢はい……。｣
｢山本大丈夫！？｣
声からふくらさんだとすぐに分かった。
そして罪悪感で心がいっぱいになる。
｢すみません、俺……｣
｢会議なら大丈夫だよ。鍵空けられる？｣
トイレには嫌な匂いが充満している。
開けられるわけが無い。
｢すみません、落ち着いたらすぐ戻るんで、ふくらさんは戻って大丈夫ですよ。｣
｢いいから、開けて。｣
いつになく強気な口調に、俺は従う他なかった。
恐る恐る鍵を開けると、そっと扉が開いてふくらさんが入ってきた。
やばいどうしようまた吐きそう。
とりあえず吐いたものを流して立ち上がろうとする。
けど、それはふくらさんによって阻止された。
｢大丈夫だから。吐けるだけ吐いちゃいなよ｡｣
そう言ってふくらさんが俺の背中を摩る。
ただでさえふくらさんが来てから吐くのを我慢してたせいで、俺は全く抗うことが出来なかった。
どれくらい時間が経ったのか分からないが、一先ず吐き気が落ち着いた。
｢ふくらさん、も、大丈夫です……。｣
しかし俺の体力は限界で、息も切れ切れだ。
｢そっか。じゃあ、仮眠室行こ。｣
｢はい……。｣
これ以上無理をする体力も気力もなくて、ふくらさんに軽く肩を貸してもらいながら、トイレで口だけゆすいで仮眠室の布団に横になった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 67人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
辰海恋歌(プロフ) - あっさん» …なんかすみませんwピアノをモチーフにしたお話書いてみますね。(尚、いつ公開するかは不明。) (2021年10月20日 20時) (
レス) id: e014f887e2 (このIDを非表示/違反報告)
あっ - ←ピアノの音の話かと思っていた人 (2021年10月20日 17時) (レス) @page1 id: bcfd7d0a66 (このIDを非表示/違反報告)
辰海恋歌(プロフ) - ゆいさん» ありがとうございます！！どっちも頑張ります！！ (2021年8月16日 0時) (レス) id: e014f887e2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 突然コメントすみません。私も学生です！再試も小説も頑張ってください！応援してます！ (2021年8月15日 20時) (レス) id: 25390fa415 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：辰海恋歌 | 作成日時：2021年5月19日 17時
