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しかし、出口まで半分くらいのところで、俺は盛大に転んでしまった。
くんっ、という何かが足に引っかかる感覚がしたから、多分コードか何かに引っかかってしまったんだろう。
｢須貝、大丈夫？｣
｢須貝さん大丈夫ですか！？すみません!!｣
福良や高松が声をかけてくれて、俺はそれに笑って返した。
｢ってて、だいじょーぶだいじょーぶ。コードに引っかかるとかもう歳かもしれん。｣
そんな冗談で皆を笑わせる。
よし、大丈夫だ。
｢あれ、須貝、目の下クマあるけどどうした？｣
やばい、バレたか？
｢いんや、別に何も無いけど。そんな酷い？｣
｢ちょっと酷い。｣
あれま。化粧でごまかせたと思ったけど、福良の目はそう簡単に欺けないかな。
｢まぁ、平気よ。｣
安心させるようにそう言ったのに、福良はむしろ顔を顰めて俺の肩を掴んだ。
｢須貝、最近寝れてる？｣
｢平気平気。｣
頭がぼんやりしてきたせいで、まともな会話さえままならなくなってきた気がする。
｢はぁ、ちょっとこっち来て。｣
福良に仮眠室に連れていかれ、ベッドに横にされる。
｢しっかり眠れなくていいから、しばらくここで休んでて。午後の撮影前に起こしに来るから。｣
｢……分かった。｣
夜でさえ眠れないのに、こんな昼間に眠れるんだろうか。
そんな疑問を抱きつつ、福良が部屋をできる限り暗くしていくのを眺めていた。
次の瞬間、パッと目が覚めると山本が俺の顔を覗き込んでいた。
｢須貝さん、午後の撮影始めますけど体調は大丈夫ですか？｣
｢ん？んん、ふぁ……大丈夫。｣
自分の身に何が起こったのか分からないが、とりあえず頭痛と吐き気は収まった。
軽く髪を整えて撮影部屋に戻る。
｢あ、須貝、よく眠れた？｣
｢あん。自分でもびっくりするほど熟睡したわ。｣
｢そっか。それは良かった。｣
本当にびっくりした。
眠気覚ましの珈琲を飲んで軽く身体を解し、午後の撮影に臨んだ。
結果は何故か午前中より良くなかったけど、午後の方がめちゃくちゃ楽しかった。
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辰海恋歌(プロフ) - あっさん» …なんかすみませんwピアノをモチーフにしたお話書いてみますね。(尚、いつ公開するかは不明。) (2021年10月20日 20時) (
レス) id: e014f887e2 (このIDを非表示/違反報告)
あっ - ←ピアノの音の話かと思っていた人 (2021年10月20日 17時) (レス) @page1 id: bcfd7d0a66 (このIDを非表示/違反報告)
辰海恋歌(プロフ) - ゆいさん» ありがとうございます！！どっちも頑張ります！！ (2021年8月16日 0時) (レス) id: e014f887e2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 突然コメントすみません。私も学生です！再試も小説も頑張ってください！応援してます！ (2021年8月15日 20時) (レス) id: 25390fa415 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：辰海恋歌 | 作成日時：2021年5月19日 17時
