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咄嗟にスマホを掴んで須貝さんに連絡する。

3日後は確かオフィスに行く日だ。

というか、最近は行けるだけ行っている。


A須貝さん、3日後ってオフィス来ますか?


送信ボタンを押して、一旦深呼吸して落ち着く。

大丈夫、大丈夫だ。


ポキポキ


須貝さんからの返信だ。


須貝駿貴3日後は行かないかなー。

須貝駿貴どうした?


本当のことを打とうとして、思案する。

須貝さんにこれ以上心配かけたくない気持ちと、先日の須貝さんの言葉がぶつかり合う。


勝ったのは……須貝さんの言葉。

私は正直にLINEで話した。

既読がついて数秒後、突然須貝さんから電話がかかってきた。


「は、はい……。」

『なんでもっと早く言わなかったの!』


もしもし、と言うより早く須貝さんに一喝された。

須貝さん声大きいよ。


「ごめんなさい。私も、忘れてて。」

『はぁ……なんで貴女はそんなにストーカーに無頓着なの。』

「す、ストーカー!?」


覚えてなくても、一応高校の後輩なんだが。

ストーカー呼ばわりしていいのだろうか。


『教えてもない住所に手紙送り付けてくるような人は立派なストーカーだから!とにかく明日話そ。オフィス来るんでしょ?』

「あ、はい。」

『手紙も持ってくるんだよ!』

「はいっ、分かりました。」

『じゃあ今日はもう寝なね。あ、あと、話してくれてありがとう。』


サラッと言われた一言に、ドキッとする。


「いえ、こちらこそありがとうございます。」

『おやすみ。』

「おやすみなさい。」


電話を切ってもしばらく耳に須貝さんの声が残っていた。

須貝さんに心配をかけてしまったことには罪悪感を感じるけれど、こうやって声が聞けるなら悪くないかもしれない、なんて思ってしまった。




━━━━━━━━━━━━━━━
【人物説明】
安田一斗(やすだ かずと)

・現在、東京にある私立大学の2年。
(主人公とは2歳差)

・元吹奏楽部

・高校時代、主人公を先輩としてめちゃくちゃ慕っていた。

・主人公の言いつけを守り、わざわざ東京まで来た。

・LINEは1度データが吹っ飛び新しく作り直している。

・主人公が事故に遭ったこと、記憶をなくしていることは知らない。

・主人公をストーカー中。話したいけどまた拒否されるのが嫌で、手紙で意思疎通をはかろうとしている。






……次のお話へ。

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辰海恋歌(プロフ) - 朱夜さん» こんにちは。どちらも読んでいただけて嬉しいです。応援ありがとうございます。これからも楽しんでいただけますよう、尽力していきます。 (2021年5月22日 16時) (レス) id: e014f887e2 (このIDを非表示/違反報告)
朱夜(プロフ) - こんばんは。 アフターストーリーと新作読みました。 どれも違った感じで楽しいです。 此れからも頑張ってください。 応援してます。 (2021年5月21日 23時) (レス) id: 34fb2aaacb (このIDを非表示/違反報告)
辰海恋歌(プロフ) - 朱夜さん» コメントありがとうございます!書きます!書かせていただきます!!新作もお待ちください!! (2021年5月18日 22時) (レス) id: e014f887e2 (このIDを非表示/違反報告)
朱夜(プロフ) - こんにちは。 更新の度に楽しみにしてました。 もしアフターストーリーがあるのでしたら読みたいです。 新作も楽しみにしてます。 (2021年5月18日 12時) (レス) id: 34fb2aaacb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:辰海恋歌 | 作成日時:2021年4月28日 18時

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