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伸ばす手のひら、その先は。(あとがき) ページ36

まだ始発が始まって間もない静かな道を1人で歩く。

空を見上げて手を伸ばす、指の隙間から、真っ青な空が覗いていた。



一方、須貝宅ではーー

須貝が部屋に戻ると、河村が起きていた。


「やっぱり起きてたんだ。」

「まぁね。今日はあんまり飲まなかったし。」

「Aは帰ったよ。」

「うん、知ってる。Aの告白も聞いてた。」


河村が、Aが座っていた場所にそっと手を伸ばす。

須貝は水をコップに注いで河村に渡した。


「そっから起きてたのか。だったら片付け手伝ってくれれば良かったのに。」

「最後の2人の時間を邪魔しちゃ悪いかなぁ、と。」

「どっか余裕なのがムカつく。河村だって振られたのに。」

「俺は逃げなかったんで。」

「なんだよそれ。」


2人は笑う。

二人の頬には、涙のあとが薄ら残っていた。

〜完〜



━━━━━━━━━━━━━━━
これにて、「伸ばす手のひら、その先は。」は完結となります。

結局主人公はどちらも選ばず、伸ばした手のひらは空を掴むだけでした。


最後なので、少し自分語りを。

今回のお話には、作者自身の経験や性格を存分に織り込んであります。
狐のお面も、ワンコのぬいぐるみも、(月は違うけど)誕生日も、赤いパーカーも、学部や将来の夢も、作者のお話です。
性格に関しては、大事なことほど人に言えないところや、人前では無意識に明るく振る舞うところですかね。
主人公のトラウマも、作者自身のトラウマです。
お話用に少し脚色はしてありますが、9割同じです。

それから、最初は河村さんオチにする予定でした。
自分自身悩みに悩んでこんな中途半端な終わり方になってしまいましたが。
だって須貝さんも大好きですから。

そんな自己満足のためのお話でしたが、少しでも面白いと思ってくださる方がいらっしゃったのなら、作者としても幸せです。



さて、ここからは少し明るいお話を。

物語は終わりました。下書きもここまでです。

ここから先は、読者の皆様の希望によりアフターストーリーを書くか決めます。

書いて欲しい!という方が万が一でもいらっしゃる場合、コメントにお願い致します。

もう満足だわ、という方は1番右のお星様を押していただけると幸いです。




今回のことをきっかけに、もう少し書いたものを公開したい欲が出てきたので、新作を作りましたらここに載せます。
その時はぜひ、気軽に覗きに来てください。


辰海恋歌

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辰海恋歌(プロフ) - 朱夜さん» こんにちは。どちらも読んでいただけて嬉しいです。応援ありがとうございます。これからも楽しんでいただけますよう、尽力していきます。 (2021年5月22日 16時) (レス) id: e014f887e2 (このIDを非表示/違反報告)
朱夜(プロフ) - こんばんは。 アフターストーリーと新作読みました。 どれも違った感じで楽しいです。 此れからも頑張ってください。 応援してます。 (2021年5月21日 23時) (レス) id: 34fb2aaacb (このIDを非表示/違反報告)
辰海恋歌(プロフ) - 朱夜さん» コメントありがとうございます!書きます!書かせていただきます!!新作もお待ちください!! (2021年5月18日 22時) (レス) id: e014f887e2 (このIDを非表示/違反報告)
朱夜(プロフ) - こんにちは。 更新の度に楽しみにしてました。 もしアフターストーリーがあるのでしたら読みたいです。 新作も楽しみにしてます。 (2021年5月18日 12時) (レス) id: 34fb2aaacb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:辰海恋歌 | 作成日時:2021年4月28日 18時

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