ご飯！！ ページ2
作業に戻って色々見る。
定時が過ぎて少しして、乾くんたちに声をかけられた。
｢あの、俺たちこれからご飯行くんですけど、Aさんも行きません？｣
｢行く！行きたい！｣
乾くん達はふっと笑った。
｢分かりました。作業はどれくらいで終わります？｣
｢あと10分……いや、5分で終わらせる。｣
｢じゃあ、先に帰る用意して待ってますね。｣
｢ん。｣
速攻でキリのいいところまで終わらせて帰り支度を済ませる。
乾くんたちは先に出てしまったので、私も小走りで玄関に向かう。
｢お疲れ様でしっうわ！｣
｢っと。｣
何も無いところで躓いてしまって、偶然そばにいた須貝さんに受け止められた。
｢お嬢さん、ご飯が楽しみだからって慌てないの！転んだら大変でしょ！！｣
｢ご、ごめんなさい……ありがとう、ございます。｣
躓いたのとは違う意味で心臓がバクバクしている。
須貝さん、近い……。
無事に立ち上がらせてもらって、今度はしっかり歩いて外に出た。
｢ごめんお待たせ。｣
｢いいっすよ。Aさん、食べたいものとかあります？｣
｢特にないよ〜。皆に合わせる。｣
｢分かりました！｣
そうしてその日はオフィスの近くにあるイタリアンレストランに入る。
動画主要メンバーならば大体個室のある所に行くのだが、今回はみんな編集組、まだ顔を出してないので安心だ。
｢あのっ、良かったら俺もAさんって呼んでもいいですか？｣
｢あ、俺も！｣
突然のノブくんと直井くんの申し出。
｢へ？全然いいよ。｣
私としてはむしろ大歓迎だ。
｢よしっ……！｣
ガッツポーズで喜ぶノブくん。可愛い。
美味しい晩ご飯を食べて、皆で駅まで歩く。
｢んーっ、美味しかったねぇー。｣
｢そうですね。そういえば、Aさんって彼氏はいます？｣
乾さんの質問に、戸惑う。
好きな人なら居るけれど、彼氏なんて考えたこともなかった。
｢いないなぁ。っていうか、大学生になってからいた形跡が無いんだよね。｣
｢形跡ってw｣
｢じゃあ好きな人はいないんですか？｣
｢んー……。｣
好きな人、と言われて咄嗟に出てきたのは須貝さん。
｢いるは、いるかなぁ。｣
でもなんだろう、この違和感。
何か分からないけど、モヤモヤしてる。
｢え、誰ですか？｣
｢教えなーい。｣
乾くんにそう言うと不貞腐れていたが、笑っていた。
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次のお話へ。
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辰海恋歌(プロフ) - 朱夜さん» こんにちは。どちらも読んでいただけて嬉しいです。応援ありがとうございます。これからも楽しんでいただけますよう、尽力していきます。 (2021年5月22日 16時) (
レス) id: e014f887e2 (このIDを非表示/違反報告)
朱夜(プロフ) - こんばんは。 アフターストーリーと新作読みました。 どれも違った感じで楽しいです。 此れからも頑張ってください。 応援してます。 (2021年5月21日 23時) (レス) id: 34fb2aaacb (このIDを非表示/違反報告)
辰海恋歌(プロフ) - 朱夜さん» コメントありがとうございます！書きます！書かせていただきます！！新作もお待ちください！！ (2021年5月18日 22時) (レス) id: e014f887e2 (このIDを非表示/違反報告)
朱夜(プロフ) - こんにちは。 更新の度に楽しみにしてました。 もしアフターストーリーがあるのでしたら読みたいです。 新作も楽しみにしてます。 (2021年5月18日 12時) (レス) id: 34fb2aaacb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：辰海恋歌 | 作成日時：2021年4月28日 18時
