第１４話 ぽっかりと ページ16
雨「三角さん、こんばんは」
三角「わあ〜あめ！」
夕飯を持っていくと、三角さんはうれしそうに笑った
三角「いただきまーす！」
そう言って、頬張る三角さんがとても可愛らしい
雨「······かわよ」
三角「かわ？」
雨「いえ、なんでもないです」
あっぶね、素が出たわ
雨「そういえば、今日脚本ができて明日から稽古するらしいんですよね」
三角「へ〜、どんなはなし？」
雨「『ロミオとジュリアス』です。ジュリエットを男の子にして友情を描いたらしいです」
三角さんは興味津々なのか目を輝かせてる
雨「三角さんはって演劇好きですか？」
三角「うん、だいすき〜！」
雨「そうなんですね」
まあ、あんなに目を輝かせてたらな
雨「······いつか、三角さんが舞台に立って演じてるの見たいな」
三角「あめは立たないの？」
雨「いや、わたしは絶対裏方死守します」
そんな人見知りに舞台に立って演技はきちぃ。顔真っ赤にして、ぶっ倒れる自信ある
三角「オレはあめのえんぎみてみた〜い」
雨「······演奏なら」
あとは、歌かな······
三角「え！きかせてきかせて！」
雨「え！？······じゃぁ、特別に」
スゥっと息を飲む
雨「──♪」
三角「！」
あー······やっぱり、歌うのって楽しい。いやなことも忘れさせてくれそう
三角「すごいすごい！」
三角さんが笑顔で拍手してくれた。恥ずかしいけど、褒めてくれたのが嬉しくてにやけそう
雨「ありがとう、ございます」
·······でも、どうして心にぽっかり穴が空いたままなんだろう
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 46人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：推しが可愛すぎ | 作成日時：2021年1月18日 18時
