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「じゃ、羽目を外しすぎひんようになー。解散！」
特徴的な赤髪の副部長、ササキ先輩がよく通る声でそう言うと、部員の皆は勢いよく散っていく。中には既に屋台の焼そばを美味しそうに食べている部員もいた。カエデとユキと回ろうと思っていたが、先程まで隣にいたはずの彼女らの姿がいつの間にか見えなくなっていた。どうしようかと辺りを見渡すと、ササキ先輩とぱ、と視線が重なる。
「Aちゃん、よかったら一緒に回らへん？シッマもおるけど」
わざわざコネシマ先輩の名前を出した意図は分からないけれど、行く当ても無くなってしまった私は先輩方と一緒に行くことにした。私とササキ先輩、コネシマ先輩、そしてもうひとり、キーパーの鈴木先輩の四人だ。三年生に囲まれるのは緊張しかなかったが、ササキ先輩がその緊張をうまく和らげてくれた。今日だけでなく、普段からササキ先輩はそう。部員達のことをよく見ていて、よい雰囲気を作り出すのが上手い。コネシマ先輩と、いい部長副部長のコンビだと思う。このチームに欠かせない存在だ。
「俺たません食べたいなあ」
「私はたこ焼きとかですかね」
「たこ焼きも食べたい！じゃあこうしよ」
ササキ先輩が鈴木先輩の腕を引く。ぽかんとする私とコネシマ先輩。
「俺らたません四人分買ってくるから、シッマとAちゃんでたこ焼き買ってきてや。あとでまた合流しよ」
「なんでそうなんねん……」
溢された溜息を意に介することもなく、ササキ先輩は鈴木先輩の腕を引いて行ってしまった。ササキ先輩が一度だけ此方を振り向き再び目が合ったと思えば、彼は何気なく親指を立てた。……いやいや、なんのアレですか。
「わざとらしすぎんねんアイツ……」
「……とりあえず、たこ焼き探しますか」
なんとなくこの空気がむず痒くて、意識をたこ焼きに向ける。屋台に挟まれた道は人でごったがえしており、既にササキ先輩達の姿は消えてしまった。これは屋台から買うのも一苦労だと小さく息を吐き覚悟を決めた。
「探し行くかぁ……あ、その前に」
「……何でしょう」
「連絡先、くれや。はぐれた時用に」
「はぐれる前提ですか……はい、これコードです」
「おまえ、すぐはぐれそうやん。サンキュ」
ピコンと可愛らしい音がして小さな画面に映し出されたのは、予想していた通り外国のサッカー選手だった。イメージと外れていなかったことに少しだけ優越感のようなものを覚えつつ、既に歩み始めていた彼に駆け足で近寄った。
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ぴざる2号(プロフ) - 泣いた…好き… (2021年4月2日 8時) (
レス) id: fa56edbecd (このIDを非表示/違反報告)
夢花(仮垢) - 『夢小説』やなくて『小説』読んでるみたいな感じになるし、ストーリーは面白いし、作者さんええ人やし…この小説の大ファンになりました（単純） (2019年10月30日 15時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
aaaa(プロフ) - もうなんか今のこのもどかしさが喉の奥に詰まって泣きそうなくらいにこの作品好きです。応援してます。 (2019年8月7日 0時) (レス) id: 6511620324 (このIDを非表示/違反報告)
Souha - ｷｬｰknサンｲｹﾒｰﾝ((( 内容と作者様の書き方が好きです。！もう…なんかやばすぎました。 あと、更新頑張って下さい！もうこれは全裸待機ですね！！ (2019年7月18日 21時) (レス) id: 60f9fe5ef6 (このIDを非表示/違反報告)
usikosan(プロフ) - しゅきやわ (2019年6月8日 14時) (レス) id: a7c2ae121f (このIDを非表示/違反報告)
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