40 心の居場所 ページ40
コネシマさんとの食事から暫くすると、嫌がらせは無くなっていた。明らかに彼のお陰なのは分かったが、コネシマさんに聞いてみても良かったやん、と言うだけで何故こうなったのか、詳しくは分からないままだった。
そしてあの日を境に変わった事がある。
コネシマさんの態度が、変わった。
当初のような、──互いの利益を求める、そんな関係に正しくは戻ったと言うべきか。
あの冷たい目を再び見るようになった。
私は彼の冷たい氷に閉ざされた、熱を持った瞳に気付くことができなかった。
「という訳なんです、大先生」
目の前にいるのは、いつも通りに煙草を吸う大先生。勿論ミフターフの一人だ。彼はコネシマさんと一番仲が良いと自負している。なので最近彼が変わったという事を、度々相談していたのだ。コネシマさんに会うのは最近は週三回位。
……毎日こんでええ、と言われてしまったから。
なので夜空いている時に大先生の所に通っているという訳だ。特に夜を過ごすという事なく、日が変わる前には部屋を出ているが。
なるほどなぁ、と言いながら彼は煙草の灰を落とす。
「Aちゃんは、ちょっと前に戻りたいって事やろ？」
はい、と返事をする。吐き出される煙。コネシマさんとは違った銘柄だ。
「……でもさ、別にAちゃんはお金さえ貰えればそれでええんとちゃうの？」
少し棘のある言葉だ目を伏せる。確かに、彼はシュクランを支払わなかった事は無い。それどころか恐れ多いほど、沢山渡してくれるのだ。
元々その目的でここへ来た。
目的は達成しているのだから、何が不満？
自分へ問いかけてみても、それでも明確な答えはでてこない。
「……なんで、急に変わったんだろう」
あの、優しげな水縹を忘れる事など出来ない。滑り落ちた言葉に、大先生はくつくつと笑いを溢した。
「それ、シッマの事好きなんちゃう？」
唖然、呆然。
私が、コネシマさんのことを好き。
……好き？
「いやいや！そんなことはないです…！少し頭冷やしてきます」
考えれば考えるほど、事実に辿り着いてしまうのが怖くて、熱くなる頬を見られたくなくて。
慌てて大先生の部屋を飛び出した。
それをコネシマさんが見ていたなんて、知らずに。
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あん(プロフ) - 不如帰さん» ありがとうございます！某歌劇団、大好きでございます。その作品に、衣装など結構特に影響受けております…！引き続きよろしくお願い致します。 (2019年8月15日 23時) (
レス) id: eef50a65da (このIDを非表示/違反報告)
不如帰(プロフ) - 初コメ失礼いたします、とても素敵なお話に思わず引き込まれてしまいました…！！某歌劇団の中にこんな雰囲気の劇があって、もしやご存知！？なんて思いながら世界観に浸らせていただいております。2と3の公開も楽しみにしています、乱文失礼いたしました。 (2019年8月15日 23時) (レス) id: 0ebc123a21 (このIDを非表示/違反報告)
理香(プロフ) - 初コメ失礼します、別作品の方も愛読してます、そこでこちらの作品が読みたくなりきました。また�供↓靴諒�が近日公開と聞いてとても楽しみです！前に最後まで読みましたが、また読めるのが嬉しいです！公開待ってます。長文、乱文失礼しました。 (2019年8月15日 19時) (レス) id: 1bf6bc5ed8 (このIDを非表示/違反報告)
桜狼■坂田家(プロフ) - あんさん» 了解です！公開されるまでお待ちしてます。頑張ってください！ (2019年8月15日 17時) (レス) id: 4178eea38c (このIDを非表示/違反報告)
あん(プロフ) - 桜狼■坂田家さん» すみません、2と3はまだ編集途中で、意図的に鍵をかけています。近日中には公開致しますので今暫くお待ち頂けると幸いです。 (2019年8月15日 17時) (レス) id: 2a14f29560 (このIDを非表示/違反報告)
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