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「もう寝るで」
ごろんと一足先に横になるコネシマさん。彼一人が寝転がっても未だ余裕のあるキングサイズのベッドだ。恐らく、私は不思議な顔をしていたのだろう。唇に弧を描く端正な顔を捉える。
「なんや、期待しとったんか」
その言葉に顔が熱を帯びる。……してなかったと言えば嘘になるが。
別に、と彼の顔に背を向けて隣に横になる。
目を閉じようとした瞬間だった。肩を掴まれ体に重みがかかる。鈍くベッドのスプリングが歪んだ。目の前に現れるコネシマさんの顔。その瞳は怪しく熱を孕んでいた。
「……やっぱ気変わったわ」
中々眠ることの出来ない、暑い夜だった。
____
side kn
いつもと違った様子の彼女の話を聞く。
へぇあの長い間おる女も、性悪なことしとんなぁ。やっぱ猫かぶりか。それにしてもコイツ働きすぎちゃうか？
彼女の一言一言に、頭の中でコメントをつけつつ相槌を打つ。
「……自分の、せいなのかもな」
突如今までとは打って変わった弱々しい声。それはきっと自分に向けられたものでなく、ただの独り言だったと思う。
「……それは、ちゃうで」
それでも、気付けば自然と言葉が滑り落ちていた。
今迄こんなにも女の話を聞いて、その一言について考えた事などあっただろうか。
弱音を吐く女を、抱きしめた事などあっただろうか。
きっとそれは、ただ、彼女が特別なだけだ。
それが具体的にどんな感情か知ってしまったら、名前を付けてしまったら、後戻り出来ない気がした。
その感情は、彼女を困らせてしまうものだ。彼女の幸福を邪魔してしまう。
ゾムに話を聞いた時は、自分の欲を満たすためという感情しか無かったはずなのに。
いつのまに、こんな。
これ以上、彼女に踏み込んではいけない。
ただ、そんな顔をされたら、やめるものもやめられない。
……なんちゅう顔しとんねん。
何かを彼女が期待している事は明白だった。その赤く染まった顔が、自分に向けられている事が嬉しかった。
今だけはただ、彼女を近くに感じていたかった。温もりをこの手で掴んでいたかった。
だからこれが終わったら、元の関係に戻ろう。
俺は、自らの欲を満たす。
彼女は、お金を得る。
それが本来の関係だ。
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あん(プロフ) - 不如帰さん» ありがとうございます！某歌劇団、大好きでございます。その作品に、衣装など結構特に影響受けております…！引き続きよろしくお願い致します。 (2019年8月15日 23時) (
レス) id: eef50a65da (このIDを非表示/違反報告)
不如帰(プロフ) - 初コメ失礼いたします、とても素敵なお話に思わず引き込まれてしまいました…！！某歌劇団の中にこんな雰囲気の劇があって、もしやご存知！？なんて思いながら世界観に浸らせていただいております。2と3の公開も楽しみにしています、乱文失礼いたしました。 (2019年8月15日 23時) (レス) id: 0ebc123a21 (このIDを非表示/違反報告)
理香(プロフ) - 初コメ失礼します、別作品の方も愛読してます、そこでこちらの作品が読みたくなりきました。また�供↓靴諒�が近日公開と聞いてとても楽しみです！前に最後まで読みましたが、また読めるのが嬉しいです！公開待ってます。長文、乱文失礼しました。 (2019年8月15日 19時) (レス) id: 1bf6bc5ed8 (このIDを非表示/違反報告)
桜狼■坂田家(プロフ) - あんさん» 了解です！公開されるまでお待ちしてます。頑張ってください！ (2019年8月15日 17時) (レス) id: 4178eea38c (このIDを非表示/違反報告)
あん(プロフ) - 桜狼■坂田家さん» すみません、2と3はまだ編集途中で、意図的に鍵をかけています。近日中には公開致しますので今暫くお待ち頂けると幸いです。 (2019年8月15日 17時) (レス) id: 2a14f29560 (このIDを非表示/違反報告)
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