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「ハレムの女から何故この立場かっていう話ね」
その言葉に頷く。
今の時代になってハレムのトップはミルザさん、と言われる様になったらしい。その前はハレムのトップ、という概念すら無かったそうだ。
「私がハレムに入った時はね、丁度今のミフターフの一世代上、彼らのお父様達がミフターフを務めていたのよ。元々私はすぐにハレムを辞めるつもりだったわ、ただお金を集めて仕事探そうと思ってね」
それがね、と呆れた様に笑うミルザさん。
その目はどこか昔を懐かしむ様な穏やかなものだった。
「私、何故か毎朝同じ時間に目が覚めるの。お節介な性格もあって彼らと一晩過ごした後、ミフターフを寝坊させるわけにはいかない、と思ってつい起こしちゃってた」
毎朝同じ時間に目が覚めるなんて機械みたいですね、とは口に出さないでおいた。
「そうしたら、そのうちの一人から毎朝起こす係に任命されてね。毎日やってる内に、いつのまにかマネージャーみたいな事もしてたって訳」
当時のハレムの女は様々な掟が決められていたらしい。日が落ちている間しか話してはいけないとか、笑ってはいけないとか。
そんな中彼女をその役目に任命したのは誰だろう。ふと疑問に思う。今のミフターフの一世代上…つまりロボロやゾムさんの父ということか。
「その私を朝起こす係に任命した破茶滅茶な男が今の夫。……ミフターフの現リーダーの父親よ」
開いた口が塞がらないとはこの事だろう。彼らの父親と結婚したという事は、彼女の年齢は結構上なのだろうか。見た感じはとても美しくて大人っぽいお姉様という感じなのだが。
……美魔女、という言葉がぴったりだ。
「あ、でも今のリーダーは彼の前の妻の子供よ」
血の繋がりはないのよ、とミルザさん。
「その方は今王宮にいらっしゃるのですか？」
彼女の目にふと影が落ちるのに、私は気づかなかった。
「………彼は病気で療養中でね」
その一言に思考を巡らす。
彼女は彼の意思を引き継いでここに残っているのではないか。彼のやり残した事を、今のミフターフ達に伝えるためではないか。
「まぁ、彼が息子の様子を話せって煩くて仕方がないのよ」
優雅に微笑む彼女の言葉が真実かどうか、未熟な私にはまだ分からなかった。
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あん(プロフ) - 不如帰さん» ありがとうございます！某歌劇団、大好きでございます。その作品に、衣装など結構特に影響受けております…！引き続きよろしくお願い致します。 (2019年8月15日 23時) (
レス) id: eef50a65da (このIDを非表示/違反報告)
不如帰(プロフ) - 初コメ失礼いたします、とても素敵なお話に思わず引き込まれてしまいました…！！某歌劇団の中にこんな雰囲気の劇があって、もしやご存知！？なんて思いながら世界観に浸らせていただいております。2と3の公開も楽しみにしています、乱文失礼いたしました。 (2019年8月15日 23時) (レス) id: 0ebc123a21 (このIDを非表示/違反報告)
理香(プロフ) - 初コメ失礼します、別作品の方も愛読してます、そこでこちらの作品が読みたくなりきました。また�供↓靴諒�が近日公開と聞いてとても楽しみです！前に最後まで読みましたが、また読めるのが嬉しいです！公開待ってます。長文、乱文失礼しました。 (2019年8月15日 19時) (レス) id: 1bf6bc5ed8 (このIDを非表示/違反報告)
桜狼■坂田家(プロフ) - あんさん» 了解です！公開されるまでお待ちしてます。頑張ってください！ (2019年8月15日 17時) (レス) id: 4178eea38c (このIDを非表示/違反報告)
あん(プロフ) - 桜狼■坂田家さん» すみません、2と3はまだ編集途中で、意図的に鍵をかけています。近日中には公開致しますので今暫くお待ち頂けると幸いです。 (2019年8月15日 17時) (レス) id: 2a14f29560 (このIDを非表示/違反報告)
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