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「まあちゃんと説明はしよう。俺と契約すれば、今よりもずっと楽な暮らしができる。あと、遊んでくれる仲間ができるやろ？あと、色んな奴と戦える。君の意思も尊重しよう。まあ一番は、──飯に困らない。さあ、どうする？」
「……乗った。なんかおもろそうやし」
ゾムの返答にグルッペンは唇の端を釣り上げる。驚くほど自然に滑り落ちた言葉は、ゾム自身も驚くべきものだった。水縹が見開かれ驚きを象徴するが、その一方で彼はこの結末を予測しているようでもあった。
「うわ、マジか」
「あ〜良かった。ゾムさんが話聞いてくれる人で」
「大先生お前、直前までちびりそうやったもんな」
「こういうのはシャオロンとかがやるべきやろ！？」
「駄目だ。殴りかかるだろ、アイツは」
ゾムそっちのけで繰り広げられる会話の数々に、ゾムは不思議な感情を抱く。それがなんなのか、経験しえなかったことにゾムは人知れず疑問符を浮かべた。
新たな主人はグルッペンである。
もう既に、前の主人の顔がはっきりと思い出せない。そもそもちゃんと面と向かって言葉を交わしたことがあっただろうか。自嘲の笑みがぽつりとこぼれた。
ようこそ、とグルッペンがゆっくりと立ち上がる。ゾムの目の前で、たった今契約をしたゾムに、グルッペンは真っすぐ視線を向けていた。
ゾムが彼等と軽口を叩き合う毎日が訪れるのは、そう遠くはなかった。
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あん(プロフ) - Alexさん» コメントありがとうございます。引き続き楽しんでいただけたらと思います。 (2020年6月29日 9時) (
レス) id: 8ef2d7e6a5 (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - とても面白かったです！！更新引き続きお待ちしております！ (2020年6月28日 17時) (レス) id: 68d9b196e6 (このIDを非表示/違反報告)
あん(プロフ) - かわっちかわっちさん» コメントありがとうございます。今後も引き続きお楽しみいただけたら嬉しいです。 (2020年6月26日 6時) (レス) id: 8ef2d7e6a5 (このIDを非表示/違反報告)
かわっちかわっち(プロフ) - 初コメ失礼します！お気に入りさせていただきました。投稿無理せず頑張って下さい！ (2020年6月24日 20時) (レス) id: d677453767 (このIDを非表示/違反報告)
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