太「��ミミック��」 ページ34
太「機嫌が悪いね。
…君の主義を曲げて、済まないと思ってる」
太宰さんが済まない、なんて謝ることは滅多にない。そのぶん余計に、太宰さんの台詞には重みとかそういうのがある。
織「いや、本当に助かった。お前が助けに来なけれ死.んでいた」
太「織田作之助。何があろうと絶対に人を殺.さない信条を持つ奇妙なマフィア」
『？』
太「その面倒な信念のせいで、組織内で使い走りみたいに扱われるのだよ、織田作。
あれだけの腕があるのに…」
まつりちゃんだって、と私も見られる。
織田作は黙って首を振った。
織「その手の苦情は自己嫌悪とまつりでもう何万回も承っている。
それよりこの襲撃者だ」
太「安吾の部屋で狙撃されたって？」
織田作は手短にホテルでの出来事を太宰さんに話した。
太「成る程ね。多分その狙撃銃は、うちの武器庫から盗んだものだろう。
そいつの腰を見てみるといい。旧式の拳銃を提げているだろう？」
ん、と見てみると確かに古そうな銃が腰に提げられている。
太「こいつは随分古い欧州の拳銃でね。
連射性と精度かまお粗末だから、この狭い路地で撃ち合うには不向きだ」
拳銃を取り上げ、興味深そうに眺める。
太「おそらくは、この拳銃は彼等にとって
自分たちが何者か示す為の」
織「この男達は何者だ？」
太「��ミミック��」
小、織「ミミック？」
あー、確かそんな名前だったね。
太「まだ善く判ってないけど、どうやら欧州の犯罪組織らしい。
判っているのはそいつらが何故か日本に来た事と、ポートマフィアと衝突を起こしている事だ」
へー。まぁそんなに珍しいもんじゃない。
マフィアと縄張り争いする犯罪組織はある。
太「ま、詳しい事は調査中だよ。
でも、安吾の部屋に狙撃銃を向けてたところから何か判るかもしれないね」
織「この金庫を取り戻す為だ。
安吾の部屋にあった物だ。だが鍵がなくて開かない。
中身が判れば、何かの手掛かりに…」
太「なんだ、そんな事？」
む、と太宰さんを見る。
太「それなら簡単だよ。ちょっと貸して」
織田作が太宰さんに金庫を渡す。
金庫を揺すって音を確かめた後、足下に転がっているゴミから、事務用の針金ピンを見つけて拾い上げた。
ピンの先端を指先で少し曲げた後、金庫の鍵穴に差し込んだ。
1秒もしない内にカチ、と音がする。
太「はい開いた」
はっや。
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炎帝閣下& 狼陛下の花嫁 - 最初から読まして頂いています とても面白いです いよいよ黒の時代への突入ですね これが終わると夢主ちゃんは元の世界の元の時間(トリップした時の)に戻ってくるのでしょうか 続き楽しみにしています 更新頑張って下さい (2018年5月10日 20時) (
レス) id: c831905666 (このIDを非表示/違反報告)
双黒の片割れ - 何時も楽しく読ませて頂いてます!一作目が消えてしまったのはとても残念ですが、応援しています!体調にお気をつけて頑張って下さい! (2018年5月4日 21時) (レス) id: 01d6929d60 (このIDを非表示/違反報告)
chikaze(プロフ) - 初コメ失礼します。この小説大好きで、初めのやつから読んでました！もうすぐ終わると思うと淋しいですね…。現代でも書いて欲s殴 これからも更新頑張って下さいね！ (2018年3月12日 21時) (レス) id: 16cd7bec21 (このIDを非表示/違反報告)
初音アン(プロフ) - 漆黒の天使 鬼気さん» ネタバレになるので死ぬかまでは言えませんが、誰か死ぬのは確かです。…大丈夫ですよ、ほら、織田作が死ぬとは言ってませんよ！← (2018年3月12日 0時) (レス) id: 4dae88a644 (このIDを非表示/違反報告)
漆黒の天使 鬼気 - あの、織田作は、死んでしまうのですか?いや、この小説は大好きなので読みにはくるのですが、そうだったら悲しいなぁ……って。 (2018年3月12日 0時) (レス) id: 354c62b094 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：初音アン | 作者ホームページ：http://twitter.com/hakureiaria5
作成日時：2018年1月29日 23時
