太「洗剤のソーダ割りは?」 ページ20
織「…まつり、ちょっと着いてきてくれないか?」
『?はい』
そんな軽い感じで今日、織田作に連れられたのはとあるお店。
『……バー…るぴん?』
織「惜しいな。ルパンだ」
『3世ですかね』←
織「初代じゃないか?」←
そんな茶番も程々に、私たちはお店に入った。
『…何か大人だなぁ』
織「ふ、そう云ってる間はお前はまだ子供だな」
『酷いなぁ』
ふと前を見ると、カウンター席に太宰さんが座っていた。
酒杯を指で弄んでいる。
『…食べ物で遊んじゃ駄目ですよー』
そう言えば、太宰さんはこちらに気づき、ニコリと笑った。
太「やァ、織田作、まつりちゃん」
手を掲げて返事をする。
織田作は太宰さんの隣に、私は織田作の隣に座った。
バーテンダーが何も言わずに、織田作の前にグラスを置く。
織「何をしていたんだ?」
太「思考だよ。哲学的にして形而上の思考さ」
織「それは何だ?」
2人が何か話している間に、バーテンダーが私の前にオレンジジュースを置いた。この人いい人だ。
『ありがとうございます』
「いえいえ。…オレンジジュースでよろしかったですか?」
『大好きですー』
にへ、と笑いオレンジジュースを飲む。ん、美味い。
因みに私、ジュースだとクーが好き。←
太「マスター、メニューに洗剤ある?」
「ありません」
太「洗剤のソーダ割りは?」
「ありません」
太「ないのかぁ」
織「なら仕方がないな」
織田作が頷く。それで良いのか2人ともよ。
ん、猫だ。
こちらに近づいてきたので、ちょいちょいと手招きをし、鞄に入れておいた鰹節の袋を取り出す。
袋から少量の鰹節を出し、猫に与える。
少し警戒しながらもはむはむと食べる猫。
くそ可愛いなこの野郎。
太「あ、まつりちゃんずるい。
何してるんだい」
『にゃんこに鰹節あげてまーす。…あ、太宰さんもあげます?鰹節』
太「いいな、あげたい!」
そう言われ、鰹節を太宰さんに渡す。
猫に鰹節をあげる太宰さんの目がキラキラと輝く。
織田作はそれを見てふ、と微笑んだ。
織「いつも鰹節を持っているのか?」
『最近の私の趣味、路地裏の猫の世話なんですわ』
太「いい趣味だねぇ」
『今度一緒に来ます?可愛いですよ皆』
太「ふふ、行こうかな」
猫がにゃーお、と鳴いた。
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炎帝閣下& 狼陛下の花嫁 - 最初から読まして頂いています とても面白いです いよいよ黒の時代への突入ですね これが終わると夢主ちゃんは元の世界の元の時間(トリップした時の)に戻ってくるのでしょうか 続き楽しみにしています 更新頑張って下さい (2018年5月10日 20時) (レス) id: c831905666 (このIDを非表示/違反報告)
双黒の片割れ - 何時も楽しく読ませて頂いてます!一作目が消えてしまったのはとても残念ですが、応援しています!体調にお気をつけて頑張って下さい! (2018年5月4日 21時) (レス) id: 01d6929d60 (このIDを非表示/違反報告)
chikaze(プロフ) - 初コメ失礼します。この小説大好きで、初めのやつから読んでました!もうすぐ終わると思うと淋しいですね…。現代でも書いて欲s殴 これからも更新頑張って下さいね! (2018年3月12日 21時) (レス) id: 16cd7bec21 (このIDを非表示/違反報告)
初音アン(プロフ) - 漆黒の天使 鬼気さん» ネタバレになるので死ぬかまでは言えませんが、誰か死ぬのは確かです。…大丈夫ですよ、ほら、織田作が死ぬとは言ってませんよ!← (2018年3月12日 0時) (レス) id: 4dae88a644 (このIDを非表示/違反報告)
漆黒の天使 鬼気 - あの、織田作は、死んでしまうのですか?いや、この小説は大好きなので読みにはくるのですが、そうだったら悲しいなぁ……って。 (2018年3月12日 0時) (レス) id: 354c62b094 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:初音アン | 作者ホームページ:http://twitter.com/hakureiaria5
作成日時:2018年1月29日 23時