『…現実逃避?』 ページ4
___と、いうのがおよそ四、五時間前。
おそらく走り疲れたんだろうな、私。
気付けば大きな木の下で寝ていた。
そして、その間に、前世のことを思い出した。
私の前世は小鳥遊まつり。
ポートマフィアの最下級構成員で、織田作の相棒。
そして最後は…、…嫌、言わなくてもいっか。
あまり思い出していいものでもないしね。
で、現在状況だ。
私の名前は鑢まつり。八歳。
お父さんはさっきまで一緒にいた鑢七花で、お母さんは五年ほど前に亡.くなった鑢とがめ。
虚刀流、別名刀の呼吸を受け継いだ虚刀流八代目で…、鑢家唯一の、数字を持たない子。
そしてさっき家を襲.ったのは鬼。
お父さんは私を逃がすために家に残った。…って、いうことは…。
『…そっか。もう、会えないんだ』
そう言葉にすると、ほろり、ほろりと涙が溢れてきた。
いや、分かんないよ?もしかしたら生きてくれているかもしれない。
…でも、鬼って強いじゃん。だから、もしかしたら…。
『…っふ、ぅ…ぅ"あ…ッ』
家族で、暮らせてたのに。
前とは違って、ちゃんと、本当に血の繋がった家族だったのに…!
なんで急にこうなるのさ!おかしいじゃん!
私はともかくお父さんが何したっていうんだ!
ちょっと母さんの為に幕府ぶっ壊して島流しになっただけだろ!?←
『…〜っ、とうさん、かあさん…』
そう、ぐすぐす泣いていると、目の前が暗くなった。
『!?』
慌てて上を見ると、そこには顔の左側に派手なメイクをこしらえた男の人。
うわ、筋肉ある…背ぇ高ぁ…。
宇「あ?餓鬼?
…おい、こんなとこで何してんだ」
『…現実逃避?』
宇「はぁ?」
いやまぁそうなるよね。
男の人は私に目線を合わせるようにヤンキー座りをした。
…これ
男の人は私の顔をじ、と見る。
嫌、顔っていうより、目?を見てるのか。
宇「ほー…。派手に綺麗な目ぇしてんな」
『?あ、ありがと、う…?』
宇「夕方色っつーのかね。
いい色じゃねぇか。それに、顔も悪かねぇな。
お前さん、親は?」
『母さんは、五年くらいまえに死.ん.だ。
…父さんは、さっき、…』
ふるふると震える。
『さっ、き…、お、鬼に、襲.われて…』
宇「!」
そう言うと、何故か男の人は悔しそうな顔をした。
宇「…そうか、あの死.体は、お前の……」
こくり、と頷いた。
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ばなな味すむーじー - とっても面白いです!応援してます! (2020年8月29日 21時) (レス) id: 0e56321508 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - それもだけど、某四神様のお庭番でも出てたよ! (2020年8月27日 15時) (レス) id: c8d55d9fc3 (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑 - とても面白いのです!続きが気になります。 (2020年2月23日 10時) (レス) id: 1f2db930a1 (このIDを非表示/違反報告)
さやか(プロフ) - 余計な傷をふやすなよwww太宰、夢主ちゃんが可哀想やん。 (2019年11月10日 21時) (レス) id: 70d7a9e017 (このIDを非表示/違反報告)
氷翠 - 雪さん!もしかして其れ某忍者漫画ですか!?作者様!すっっっっっごく面白いです!更新ファイト! (2019年11月3日 1時) (レス) id: 3797fcfa5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:初音アン | 作者ホームページ:http://twitter.com/hakureiaria5
作成日時:2019年9月2日 0時